NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
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40th184 NEDO 40年史 ・非可食性バイオマスから化学品製造までの実用化技術の開発 前処理技術が簡易で、早期実用化が期待できる、草本系バイオマスなどの非可食性バイオマスから化学品までの一貫製造のための実用化技術の開発を実施しました。その中で、食用ではない植物由来原料であるトチュウ(杜仲)の種子から、硬い樹脂状成分である「トランス型ポリイソプレン(TPI)」を抽出し、耐衝撃性や高延性を持つ高機能バイオポリマー「トチュウエラストマーⓇ」(日立造船株式会社)の製品化に成功しました。さらに、ナノテクノロジーの総合展である「nano tech」への出展を通じ新顧客と巡り合うなど用途が広がり、これまでに3Dプリンタ用フィラメントやゴルフボールなど様々な商品に利用が広がっています。スマートセル❖ 植物等の生物を用いた高機能品生産技術の開発 [ 2016〜2020年度 ] 地球環境の持続可能性への懸念が増大する中で、生物資源・機能活用などバイオ利用による地球規模の課題解決と経済発展の共存を目指す考え方に改めて注目が集まりました。また、次世代シークエンサーなどの技術発展により急激に蓄積されてきた膨大なゲノム情報を効率的に活用することで、合成生物学のスピードが飛躍提供:京都大学図3◉「京都プロセス」と部材化技術開発の概要原料バイオマスマスターバッチ混練ペレット製造射出成形成形品リグノパルプ製造予備解繊化学変性原料の選択易解繊性パルプの開発射出成形解繊性・耐熱性向上樹脂混練時にパルプのCNF化と均一分散提供:産業技術総合研究所図6◉ セルロースナノファイバー利用促進のための原料評価書提供:産業技術総合研究所図5◉ セルロースナノファイバーの安全性評価手法に関する文書類図4◉ リグノCNF強化樹脂で成形したドアトリム組み立て品提供:テイ・エス テック提供:キャスコ株式会社図7◉ 機能性ゴルフボール「バイオスピン」

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