NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
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Chapter 2  新産業創出・シーズ発掘 NEDO 40年史 211ーションセンター研究所と共に「福祉工学カフェ」を開催し、高齢者や障害者、介護者などのユーザーと福祉用具の開発者などが、身近なニーズから福祉用具開発のあるべき姿まで幅広く意見交換を行っています。ほかにも、ビジネスマッチングやデモンストレーションなどの機会を設け、ユーザーに寄り添った福祉用具開発を支援しています。❖ 新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業 [ 2007年度〜 ] 中小企業やスタートアップなどが持つ技術シーズを活用した研究開発支援や、事業化計画の進捗状況などに応じた支援を実施することで、再生可能エネルギー技術の開発および、その導入や普及に貢献することを目的としています。また、福島県浜通り地域の復興・再生を図る「福島イノベーション・コースト構想」の柱であるエネルギー関連産業の集積の推進についても、本事業での再生可能エネルギー分野の研究開発支援を通じて貢献しています。 支援事例として、株式会社Integral Geometry Scienceは、ステージゲート審査なども経て、複数のフェーズで本事業の支援を受けてきました。同社は、蓄電池内部の電流密度分布をリアルタイムに非破壊で画像診断する研究開発に取り組み、蓄電池内部の電流密度分布を導く解析解を世界で初めて導出し、「電流密度分布画像診断システムFOCUS」を開発しました。また、外部から同社への出資なども実施されており事業化に向けて推進しています。❖ 宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業(ベンチャー企業等による宇宙用部品・コンポーネント開発助成) [ 2018〜2021年度 ] 宇宙機器産業の裾野を広げ、高信頼性・低コストな人工衛星などの部品・コンポーネントを実現することを目的としています。特に、他産業の技術を持つ中小企業やスタートアップを対象に、人工衛星などの宇宙用部品・コンポーネントに関する研究開発を支援しています。中小企業やスタートアップの資金に関する支援のほかにも、宇宙ビジネスのアイデアと投資家とのビジネスマッチングを行う機会を提供する「S-Booster」や、宇宙ビジネス投資マッチング・プラットフォームであ図11◉ 「Innovation Lead-ers Summit」でのNEDOとJ-Startup出展会場の様子図12◉ 蓄電池内部の電流密度分布の画像診断<異常品>短絡箇所電池パック外形<正常品>正極タブ負極タブ

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