NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
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40th石塚 NEDOは設立以来40年、エネルギー問題の解決をミッションの大きな柱として、持続可能な循環型社会の実現に向けた技術開発を進めてきました。加えて2020年10月、菅義偉首相は2050年までに温室効果ガス排出量を全体でゼロにするカーボンニュートラルの目標を表明され、いよいよ、NEDOが取り組んできたイノベーションを加速する時だと感じています。内山田氏 今まさに「持続可能な社会」というキーワードが大切になっています。20世紀の「持続可能な社会」というのは「成長の持続が可能な社会」と同義語だったと思います。それが今、日本では“過去50年間で最大”と呼ばれる大型の台風や大雨が毎年訪れ、世界的にも大規模な干ばつや山火事などが頻発し、このままでは社会そのものが持続できないのではと感じるほど気候変動の問題を皆が体感する時代になりました。NEDOが提言する「持続可能な社会を実現する3つの社会システム」の「持続可能なエネルギー」 「サーキュラーエコノミー」 「バイオエコノミー」は、これまで付加的な位置付けでしたが、今後は成立のための必須条件になると思っています。国が示したカーボンニ持続可能な循環型社会に向けたイノベーションの歩みCO2ゼロがイノベーション生むViewpoint 内山田 竹志氏 トヨタ自動車株式会社 代表取締役会長産業競争力懇談会 理事長石塚 博昭NEDO 理事長エネルギー・環境・産業技術の40年と未来へ向けて内山田 竹志氏 (UCHIYAMADA Takeshi)1969年名古屋大学工学部応用物理学科卒業。同年トヨタ自動車工業株式会社(現トヨタ自動車株式会社)入社。初代プリウスチーフエンジニアを務める。2013年より取締役会長。2020年に旭日大綬章を受章。30 NEDO 40年史

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