NEDO40年史 イノベーションで未来をつくる
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Chapter 1  Part 1  エネルギー・環境・産業技術の40年と未来へ向けてオープンイノベーション・ ベンチャー創造協議会 〜 日本のオープンイノベーションを加速する 〜 「オープンイノベーション・ベンチャー創造協議会(JOIC)」は、民間事業者のオープンイノベーションの取り組みを推進することを目的に、2015年2月に発足しました。事務局長はNEDO副理事長が務め、運営のトップとして、アドバイザリーコミッティや相談役の助言を得て運営しています。企業を中心とした会員で構成されており、2020年11月1日現在で、会員数は企業会員が1,057社、賛助会員が671機関・個人となっています。 JOICは活動を通じて、企業のオープンイノベーションの機会を拡大し、新製品や新たなビジネスモデルの創出に繋げていく活動を進めてきました。今後もさらに活動の範囲を拡大して、日本におけるオープンイノベーションの推進に取り組んでいく方針です。【 JOICの主な活動 】◎オープンイノベーションの普及啓発: オープンイノベーションに向けて、企業・大学のマインドセットを変え、その手法を含めて普及啓発を図ります。ロールモデルとなるようなインパクトのある新事業を創出した起業家やベンチャー企業を表彰する日本ベンチャー大賞のほか、新事業創造や起業家教育などのセミナーなどを開催します。◎ワークショップ: 効果的な産学連携、社内マネジメント、連携先の探索方法などのテーマを設定して、少人数の参加者が積極的な議論に加わることにより、双方向的な学びの場となるようなワークショップを開催しています。◎イベント: オープンイノベーションを後押しし、具体的なビジネスを生み出すためのイベント開催に取り組んでいます。その1つとして、JOICとNEDOが共同で、大企業とスタートアップのマッチングによるオープンイノベーションの推進を目的として、「NEDOピッチ」と呼ぶイベントを定期的に開催しています。単なる座学ではなく、実際のビジネスを共同で進めるきっかけをつくることを目指しています。2015年から35回実施し、延べ177社のスタートアップが登壇しました。今後は大都市だけでなく地方でも開催していきます。 ◎『オープンイノベーション白書』の作成: セミナー・イベント、ワークショップなどで得られた成果の体系的な整理やベストプラクティス事例をまとめた白書を発行しています。2016年に初版を発行した後、2020年5月に第三版を発行しています。第三版では、「イノベーションを正しく理解する」という考えに立ち返り、イノベーションを創出するための視点を提示し、イノベーションの創出環境や産業・社会構造などの日本の強みを生かして製造業のビジネスモデルを転換するなど様々な提言を行っています。◎外部組織との連携: 『「知」の集積と活用の場 産学官連携協議会』など外部組織との連携を通じ、シナジー効果を高めることで、オープンイノベーションによる具体的な事例創出の促進を目指します。>> https://www.joic.jp/ワークショップ(上)と「NEDOピッチ」(下)の様子『オープンイノベーション白書』第三版の表紙 NEDO 40年史 49

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