33人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業図:研究テーマの全体構成図:研究テーマの全体構成33人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業従来から研究が進められてきた一定の条件下で共通した行動をとるような熟練者(定型的熟達者)だけでなく、作業条件やツール等周辺環境に働きかけながら自らのとるべき行動を変容させる熟練者(適応的熟達者)を対象として、応用的な行動を可能にする熟練者がもつ暗黙知の顕在化を目指す。熟練者の適応と調整の仕組みを明らかにすることで、非熟練者に対して効率的に伝承していくことを支援するための人協調AI基盤技術開発を、「新たなニューラル自然言語解析による暗黙知の表出・分析・獲得」「暗黙知を含めた熟練技能プロセスモデル化」「感覚的熟練行動の獲得・伝承を促進する対話型AI」の三点から行う。技術優位性 技術優位性①暗黙知の表出・分析・獲得の解析① 暗黙知の表出・分析・獲得の解析暗黙知の獲得のためのインタビューを、質問者と回答者のアクティブな相互行為を通して創発する「交渉モデル」としての協働過程としてモデル化し、その構築のためにAIによる自然言語理解の手法ならびに機械学習モデルによる発話の理解度判定を伴う半自動化されたタグ付け機能によって実現するのは新規手法である。②暗黙知を含めた熟練技能プロセスモデル化あえて作業対象に擾乱を与えてみることで隠れている局所情報を顕在化させている熟練者の暗黙知に特徴的な「能② 暗黙知を含めた熟練技能プロセスモデル化動的知覚」のプロセスの妥当性を実証できるモデルとして革あえて作業対象に擾乱を与えてみることで隠れてい新的である。る局所情報を顕在化させている熟練者の暗黙知に特③感覚的熟練行動の獲得・伝承を促進する対話型AI徴的な「能動的知覚」のプロセスの妥当性を実証で一対比較で熟練行動を判定するモデルや、AIの学習に人きるモデルとして革新的である。が介入する手法はあるが、これらを組み合わせ、熟練者にとって直感的な熟練行動判定モデルを構築し、これを技能③ 感覚的熟練行動の獲得・伝承を促進する対話型AI伝承へ活用する研究は本研究が初めてである。研究開発テーマ紹介熟練者暗黙知の顕在化・伝承を支援する人協調AI基盤技術開発京都大学/産業技術総合研究所/三菱電機(株)京都大学/産業技術総合研究所/三菱電機(株)取組内容 取組内容①暗黙知の表出・分析・獲得の解析① 暗黙知の表出・分析・獲得の解析インタビューアーが積極的にインタビューに参加し、潜在してインタビューアーが積極的にインタビューに参加し、いる「カン、コツ」を能動的に引き出すための「仮説駆動型潜在している「カン、コツ」を能動的に引き出すたインタビューモデル」を構築し、発話連鎖の文脈の解析に基めの「仮説駆動型インタビューモデル」を構築し、づいて暗黙知の獲得と分析を可能にする手法を確立する。発話連鎖の文脈の解析に基づいて暗黙知の獲得と分②暗黙知を含めた熟練技能プロセスモデル化析を可能にする手法を確立する。計測データからなる熟練技能特徴量と作業結果を関連付けるデータベースプラットフォームを構築する。さらに熟練技能の発現には作業者を取り巻く作業環境が寄与している計測データからなる熟練技能特徴量と作業結果を関点に着目し、機能と環境とが協同的に相互を創出する関連付けるデータベースプラットフォームを構築する。係としてモデル化する。さらに熟練技能の発現には作業者を取り巻く作業環③感覚的熟練行動の獲得・伝承を促進する対話型AI境が寄与している点に着目し、機能と環境とが協同技能の効率良い習得のためには、上記の内容に加えて、的に相互を創出する関係としてモデル化する。作業者間で捉え方の異なる感覚的な行動の顕在化が必要である。この行動を“センサデータ基準”で比較可能とし、理解を促して技能伝承加速を実現する人協調AI基盤技技能の効率良い習得のためには、上記の内容に加え術を開発する。て、作業者間で捉え方の異なる感覚的な行動の顕在化が必要である。この行動を“センサデータ基準”で比較可能とし、理解を促して技能伝承加速を実現する人協調AI基盤技術を開発する。暗黙知の獲得のためのインタビューを、質問者と回答者のアクティブな相互行為を通して創発する「交渉モデル」としての協働過程としてモデル化し、その構築のためにAIによる自然言語理解の手法ならびに機械学習モデルによる発話の理解度判定を伴う半自動化されたタグ付け機能によって実現するのは新規手法である。一対比較で熟練行動を判定するモデルや、AIの学習に人が介入する手法はあるが、これらを組み合わせ、熟練者にとって直感的な熟練行動判定モデルを構築し、これを技能伝承へ活用する研究は本研究が初めてである。② 暗黙知を含めた熟練技能プロセスモデル化③ 感覚的熟練行動の獲得・伝承を促進する対話型AI研究開発テーマ紹介従来から研究が進められてきた一定の条件下で共通した行動をとるような熟練者(定型的熟達者)だけでなく、作業条件やツール等周辺環境に働きかけながら自らのとるべき行動を変容させる熟練者(適応的熟達者)を対象として、応用的な行動を可能にする熟練者がもつ暗黙知の顕在化を目指す。熟練者の適応と調整の仕組みを明らかにすることで、非熟練者に対して効率的に伝承していくことを支援するための人協調AI基盤技術開発を、「新たなニューラル自然言語解析による暗黙知の表出・分析・獲得」「暗黙知を含めた熟練技能プロセスモデル化」「感覚的熟練行動の獲得・伝承を促進する対話型AI」の三点から行う。 熟練者暗黙知の顕在化・伝承を支援する人協調AI基盤技術開発
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