NEDOアニュアルレポート
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O2O2H2O2h+e-h+e-h+e-c⦿媒触助成生素水ab(h+正孔e-電子)H2H225フレキシブル透明フィルムの開発において、試作品の透過率、破断応力、伸びの実測データとともに、原料の分子構造、配合比などの化学的な情報を独自の手法でAIに学習させ、並立の難しい上記3項目の要求特性が等しい割合で最高となるフィルムを予測させることで、開発実験回数を従来比1/25以下に低減することに成功しました。このAIをさらに高度化させ、要求特性を満たしながらより良い物性値となる分子構造、配合比を予測できるように開発を進めます。さらに、同様に相反する特性が要求される機能性材料の開発への展開を検討します。紫外光触媒であるSrTiO₃(Alドープ)の結晶形状を制御し、電子と正孔を異なる結晶面から取り出し、助触媒上で水と反応させることに成功しました。従来、電子と正孔の再結合などにより低下していた光子の利用効率(量子収率)を世界で初めて約100%にできることを実証しました。この技術を可視光触媒に応用することで、飛躍的な変換効率向上が期待できます。今後、同じ光触媒結晶制御、助触媒担持技術をY₂Ti₂O₅S₂などの可視光触媒に適用し、高効率かつ低コストな光触媒シート開発を加速します。これらを通じ、カーボンニュートラルを実現する技術の一つとして、ソーラー水素と工場などから排出されるCO₂を利用して化学品を製造するプロセス技術の早期実用化を目指します。事業概要事業名:超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト事業期間:2016年度~2021年度2020年度の事業予算:24.8億円事業概要事業名:二酸化炭素原料化基幹化学品製造プロセス技術開発事業期間:2014年度~2021年度2020年度の事業予算:16.8億円フレキシブル透明フィルムの用途例(透明度とともに機械強度も要求されます)量子収率100%を実現したSrTiO3(Alドープ)光触媒左:結晶制御技術(電子と正孔の流れ)説明図右:光触媒結晶の電子顕微鏡像日本が高い産業技術力を有している材料・ナノテクノロジー分野において、化石資源に頼らない革新的な化学品製造プロ セスの開発、輸送機器の軽量化のための構造材料開発、小型・高効率モーターを実現する高性能磁石などの開発、高度な 人工知能(AI)などを駆使した材料開発などに取り組んでいます。有機・高分子系機能性材料を対象に、計算科学、高速試作・革新プロセス技術、先端ナノ計測評価技術によって作成したデータ群とAI技術などの融合により、革新的な材料開発基盤を構築し、従来の経験と勘に依存する材料開発に比べ、試作回数・開発期間を1/20に削減・短縮することを目指しています。太陽光を吸収して反応を起こす光触媒により、水を水素(ソーラー水素)と酸素に分解し、その混合ガスから安全に水素を取り出し、その水素と工場などから排出されるCO2から、プラスチック原料などとなる基幹化学品(C2~C4オレフィン)を製造する研究開発を進めています。成 果今 後成 果今 後産業技術分野AI・ 機械学習AIを活用しフレキシブル透明フィルム開発の実験回数を1/25以下に削減―相反する要求特性がある機能性材料の開発高速化―人工 光合成世界初、100%に近い量子収率で水を分解する光触媒を開発―光触媒の太陽光変換効率の飛躍的向上に期待―材料・ナノテクノロジー

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