成果報告書詳細
管理番号20100000000082
タイトル平成20年度成果報告書 平成20年度第1回採択産業技術研究助成事業 08A01032c ケミカルゲノミクス情報に基づく高性能なインシリコ創薬システムの研究開発 平成20年度中間
公開日2010/2/18
報告書年度2008 - 2008
委託先名国立大学法人京都大学奥野恭史
プロジェクト番号P00041
部署名研究開発推進部 若手研究グラントグループ
和文要約1)「広範囲」な標的タンパク質に対する適用拡大
我々が開発した技術は、GPCRに対して高い予測性能を示すことが確認されているが、その他のタンパク質ファミリーに対しては、予測法の評価がなされていない。したがって、GPCR以外のタンパク質であるキナーゼへの適用拡大を試みた。具体的には、キナーゼ数143種、化合物数約18万、それらの相互作用数約33万の情報を機械学習することによって予測モデルを構築し、評価用データセットを用いて性能評価するとともに、ドッキング計算法および類似化合物計算法(PCA)との性能比較を行った。その結果、EGFRおよびFGFR1の予測では、ドッキング計算法ではほとんど予測ができず、PCAではある程度予測できることが明らかとなったが、SVMではそれ以上の非常に高い精度で予測をすることが可能であった。また、キナーゼ予測モデルの実践的な適用性を評価するために、CDK2, EGFR, FGFR1に対して化合物ライブラリーを用いた予測を行った。予測スコアの高かった上位20化合物 に対して、アッセイ実験を実施した結果、各々のキナーゼに対して2-5個の化合物に強い阻害活性が見られた。
2)標的タンパク質への「選択性」の高い化合物探索
選択性の予測率を向上させるためには、個々の予測率を出来る限り上げることが必須である。そのために、大量の相互作用データを用いた汎用的な学習モデルの開発を行い、予測精度の更なる向上に成功した。
また、選択性の機能開発のための評価用データの取得実験を、GPCRを対象として行った。具体的には、アドレナリン受容体サブファミリーであるβ2、α1A、β3に加えて、アドレナリン受容体から遠縁にあたる種々のGPCRとして、ペプチド系受容体としてニューロペプチドY受容体タイプ1(NPY1)、ケモカイン受容体のCXCR4, CXCR7、プロスタノイド系受容体としてEP3受容体、脂肪酸系受容体LPA2のカルシウムアッセイ系の構築を行った。
更に、現状モデルにおける選択性予測を評価するために、CDK2阻害剤の評価実験において見出された化合物(7N-773)について、46種のキナーゼ(CDK2を含む)との相互作用予測とその阻害実験検証を行った。現状において80%(=37/46)の正答率を示した。
英文要約1)Application to diverse target proteins:
We previously applied our computational approach to lignad screening for only GPCR family. Here we have improved our method to screen ligands for kinase family which is the second most popular targets for drug discovery. The prediction model was generated by machine learning of about 330,000 interactions between 143 kinases and their ligands (-180,000 entries). Using the evaluation dataset, we compared the prediction performances of our method and the existing two approaches (docking calculation and similar structure search). In consequence, our approach indicated superior performance to any other. Furthermore, to verify practical applicability of our method, we predicted inhibitors for CDK2, EGFR and FGFR1 kinases from commercial chemical library. The evaluation assays demonstrated that 2 or 5 of the top 20 ranked compounds presented inhibition activity for each kinase (10-15% hit rates).
2)High Selectivity Performance of Prediction System:
For verification of selectivity prediction, we constructed GPCR cell-based assay system for beta2-, alpha1a- and beta3- adrenergic receptor, neuropeptide Y receptor type1, chemokine receptor CXCR4 and CXCR7, prostaglandin EP3 receptor, and lysophosphatidic Acid 2 receptor. We improved the prediction model by training of a large amount of protein-ligand interaction data and succeeded in enhancement of performance of the selectivity prediction. Furthermore, we predicted the selectivity of a CDK2 inhibitor using current model and carried out kinase inhibition assays for 46 kinases. Consequently, our current technique exhibited 80% accuracy rate for the selectivity prediction.
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