ものづくりベンチャー起業促進の強力なプログラムを開始
―10年後の日本経済をリードする"メガベンチャー"を育成―
2014年7月25日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
理事長 古川一夫
NEDOは、製造業系などの研究開発型ベンチャー企業向けの起業家支援プログラムを開始しました。公募により採択される個人やグループの起業家候補に対し、最大2年間、ビジネスプラン作成の助言や人件費・活動費などの総合的な支援を行います。起業家精神の旺盛なベンチャー企業がビジネスに専念できる環境を整え、10年後の日本経済をリードする"メガベンチャー"を育てます。
1. 概要
日本では、ベンチャーキャピタル、大企業、インキュベーター等から構築されるベンチャーエコシステムが未発達であることから、優れたシーズ技術が存在しても、それらを起業に結びつけ、成功まで導くに至らないケースが数多くあります。また、新たな価値創造は多くの失敗の上に成り立つ、という社会的コンセンサスが得られていないことなどから起業家精神が育たず、ベンチャー企業の興隆が見られません。特に製造業系のベンチャー企業については、技術とビジネスモデルとをマッチさせる優れた起業家がそもそも非常に少ない状況にあります。
このためNEDOは、日本のベンチャーエコシステムで不足している研究開発型ベンチャーへのシード資金供給システムの構築を図りつつ、起業家候補を育成し、成功事例を創出するために、「研究開発型ベンチャー支援プラットフォーム」を立ち上げることと致しました。今般、その最初の支援策として、技術シーズをもとに起業を志す方(スタートアップイノベーター:個人または2-3名のチーム)向けプログラムの公募を開始したところです。
この公募で採択されるスタートアップイノベーターに対しては、事業化を支援する専門人材(事業カタライザー)を担当として配し、ビジネスプラン作成の指導・助言を行うほか、一人あたり650万円/年を上限とした人件費、一チームあたり1,500万円/年を上限とした活動費(試作品製作、市場調査等)を最大2年間支援します。また、新事業の買い手・投資元となる大企業・金融機関・ベンチャーキャピタル等に対してビジネスプランのプレゼンテーションを行い、マッチングを図るための発表会(デモ・デイ)の機会も提供します。
公募期間は平成26年7月18日(金)から平成26年8月18日(月)正午まで、平成26年度予算額は約5億円です。
2. カタライザーについて
NEDOは、スタートアップイノベーターに指導・助言を行い、事業化を支援する専門人材として、各種カタライザーを委嘱する予定です。それぞれのカタライザーの役割は以下の通りです。
事業カタライザー | 技術カタライザー | 専門カタライザー | |
---|---|---|---|
助言内容 | 起業準備の支援やベンチャー企業のマネジメントに係る助言 (ビジネスモデル策定・事業戦略構築、資金調達製品・サービス開発等) |
研究開発に係る技術面での助言 (技術的課題解決、適切な技術者、共同研究先等の紹介・斡旋、技術マッチング等) |
知財・法律・財務会計等の専門的助言 |
想定される人材 | 起業家、VCなど | 技術コンサルなど | 弁護士、公認会計士など |
なお、スタートアップイノベーターのチーム毎に指導の中心的な役割を担う1名の事業カタライザーが担当となります。その事業カタライザーの氏名・経歴等の一覧はこちら からご覧いただけます。
- カタライザーの一覧(458KB)
3. 今後の予定
本公募に係る説明会を7月24日の川崎(本部)を皮切りとして、全国8カ所で計10回(川崎(3回)、札幌、仙台、名古屋、大阪、高松、広島、福岡)開催いたします。(公募ページ参照)
その後、8月18日(月)正午に公募を締め切り、外部審査委員による審査、選考を経て、9月下旬には採択者を決定する予定です。
またこれとは別に、既にベンチャー企業を立ち上げビジネスを開始している方に対しても、その技術の実用化、事業化に向けてビジネスプランに磨きをかけるための相談・助言提供を、研究開発型ベンチャー支援プラットフォームの一環として、まもなく開始する予定です。
4. 問い合わせ先
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO イノベーション推進部 担当:英(はなぶさ)、田中、伊吹、吉岡 TEL:044-520-5171
(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部 担当:坂本、佐藤 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp