本文へジャンプ

水素社会の到来を告げる「NEDO 水素エネルギー白書」を発行
―水素社会実現に向けた課題克服への取り組みを推進―

2014年7月28日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
理事長 古川一夫

NEDOは、将来の水素社会の実現に向け、水素エネルギーに関する社会の理解を一層深める観点から、「NEDO 水素エネルギー白書」を取りまとめました。

白書では、水素そのものの特徴から、エネルギーとして利用することの意義、水素社会実現に向けた政策動向、製造、輸送・貯蔵、利用まで関連する技術動向、現状の課題と今後の方向性など、水素エネルギーを取り巻く国内外の情報を体系的に集約いたしました。

今後、水素ビジネスに携わる多くの方々に水素エネルギーへの理解をさらに深めていただくと共に、水素社会実現に向けた議論の基礎や、技術開発の指針として活用していただくことを期待しています。

同白書は7月30日以降、NEDOのWEBページからダウンロードできます。

水素エネルギー白書表紙画像
約180頁予定
 

1. 概要

家庭用燃料電池(エネファーム)の実用化に続き、燃料電池自動車の一般販売開始が目前に迫るなど、水素社会の実現に向けた取り組みで、日本は世界をリードしています。また日本のエネルギー政策においても、2014年4月に閣議決定された「エネルギー基本計画」において水素が大きく取り上げられており、このような背景のもと、水素エネルギーへの関心や期待が大きく高まっています。

一方で、本格的な水素社会の実現に向けては長期に渡り継続的な取り組みが必要であり、このためには社会的なサポートが不可欠です。その第一歩として、一般に広く水素への理解を深めて頂くことを目的として、水素に関連する様々な情報を体系的に整理いたしました。

2. 「NEDO 水素エネルギー白書」のポイント

(1)編集方針

白書は、水素に関心を持ち始めた方々を対象とした水素エネルギーの入門書として、水素の特徴、政策、技術、市場から将来の方向性まで、国内外の情報を体系的に集約するとともに、水素社会実現に向けた課題と取り組みの方向性を示しています。

この白書は、設立来、水素エネルギーに取り組んできたNEDOの強みである、豊富な情報、ネットワークを最大限に活用し、執筆・編集しています。

【白書の構成】約180頁予定
第1章:水素とは何か
第2章:水素エネルギーに関連する日本の政策と取組み
第3章:水素エネルギーに関連する各国の取組み
第4章:水素エネルギーの市場の現状と展望
第5章:水素エネルギーの社会受容性
第6章:水素エネルギー技術
第7章:水素社会実現を目指して
第8章:用語集
第9章:参考文献

(2)水素エネルギー白書のまとめ

  1. 燃焼しても二酸化炭素を発生しない水素エネルギーはクリーン・エネルギーとしての期待が高く、また日本が競争力を有している分野。日本の課題である、エネルギー・セキュリティの確保、環境対策及び産業競争力の強化の3つを実現する上で、水素社会の構築が不可欠です。
  2. 国内では2030年には1兆円規模の市場が立ち上がり、2050年には8兆円に達成する見通しです。
  3. 水素社会実現のため、エネルギーとしての水素の需要量を飛躍的に拡大させるような新たな利用技術の確立が重要。このため、エネファーム、燃料電池自動車に次ぐ第三の水素利用の柱として、ガスタービンなどの燃料として水素を利用する水素発電技術が有望です。

3. セミナーの実施

「NEDO水素エネルギー白書」の公表セミナーを開催いたします。本セミナーでは、NEDO水素エネルギー白書の策定の背景や内容の説明に加え、官民の有識者による特別講演を予定しております。

詳細は下記リンクよりご確認下さい。

4. 問い合わせ先

(本プレスリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 新エネルギー部 担当:大平 TEL 044-520-5261

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、佐藤  TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp

関連ページ