世界初の新手法を用いた育毛効果を示す薬用商品開発に成功
―女性用薬用育毛剤として販売開始へ―
2016年6月14日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
理事長 古川一夫
NEDO事業の成果をもとに、(株)ナノエッグは、脱毛する新メカニズムを発見し、さらに髪の毛根まで有効成分を浸透させる世界初の技術の開発に成功しました。
この成果をもとに、女性の“髪痩せ”に着目し、新製品・女性用薬用育毛剤「ふわり」を開発、6月27日から販売を開始します。

1.概要
NEDOは、新市場の開拓を可能とする技術開発成果を実用化して社会に普及させ、次のイノベーションにつなげることを目的とし、中小企業等が取り組む新規性のある実用化技術の開発支援を行うイノベーション実用化助成事業に取り組んでいます。
今般、NEDO事業の成果をもとに、聖マリアンナ医科大学発のベンチャーである(株)ナノエッグ(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:山口葉子)は、脱毛の新しいメカニズムを発見し、その知見に基づき育毛効果を発揮する成分を確実に毛根に浸透させるドラッグデリバリーシステム(DDS)技術を配合した、商品開発に成功しました。育毛に注力した新製品・女性用薬用育毛剤「ふわり」を開発、6月27日に販売を開始します。
「抜け毛が多く、髪のボリュームがなくなってきた」、「頭皮が透けて見える」、「以前のようにヘアスタイルが決まらなくなった」といった女性の悩みは、加齢とともに起きる“髪痩せ”が原因といわれます。“髪痩せ”は抜け毛、薄毛により頭髪が薄くやせた印象を呈する状態で、原因に関しての詳細研究は進んでいませんでした。そこで、(株)ナノエッグは、大切なのは毛根環境の育成と毛髪表面からの有効成分浸透と髪の芯から毛根に届ける新発想であると考え、薬用育毛剤(医薬部外品)の開発に着手しました。2009年度にはNEDOのイノベーション実用化助成事業において、自発的毛根賦活機能を有する効果的脱毛症治療剤の開発に取り組み、その後、臨床研究を重ね、世界初の毛根に有効成分を浸透させ毛髪環境を整える新発想技術(経皮吸収性)を生み出しました。この技術は、(株)ナノエッグが開発した特殊ジェルが皮膚ホメオスタシス機能※のスイッチを入れ、併せて薬剤の経髪吸収性を向上させるというものです。
【用語解説】
- ※ 皮膚ホメオスタシス機能
- 血圧や体温を一定に保つ機能と同様に、外部環境の変化に関わらず、皮膚の状態を一定に保つ機能。
2.問い合わせ先
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO イノベーション推進部 担当:植木、佐藤 TEL:044-520-5171
(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部 担当:高津佐、坂本、佐藤、藤本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp