産学官連携で「TACMIコンソーシアム」を設立
―IoT時代の光ものづくりのために、広く新規会員を募集へ―
2017年11月27日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
理事長 古川一夫
NEDOプロジェクト「高輝度・高効率次世代レーザー技術開発」の実施者である東京大学は、産学官連携で光ものづくり協創を推進する「TACMI(Technological Approaches toward Cool laser Manufacturing with Intelligence)コンソーシアム」を10月30日に設立しました。NEDOプロジェクトの実施者23法人が参画するとともに、広く新規会員を募る予定です。NEDOは本コンソーシアムと連携して、次世代レーザー加工技術の実証を積み重ねます。
なお、本コンソーシアムは12月13日にキックオフイベントとしてシンポジウムの開催を予定しています。
1.概要
将来のものづくり現場は、IoTの進展による多種多様な工程管理がデジタル化することや人工知能の導入などにより、省人化・無人化が進むと考えられます。デジタル制御をしやすいレーザー加工技術は今後も製造ラインの中心となるポテンシャルがあると考えられますが、従来のレーザー加工技術には、加工速度、仕上がり品質、省電力化などに課題があります。そこで、NEDOはこれらの課題を克服した次世代レーザー加工技術を開発するとともに、世界に先駆けてものづくり現場へ普及させることを目指して、「高輝度・高効率次世代レーザー技術開発※」(2016~2020年度)を推進しています。
今般、本プロジェクト実施者の国立大学法人東京大学は、産学官連携で光ものづくり協創を推進する「TACMI(Technological Approaches toward Cool laser Manufacturing with Intelligence)コンソーシアム」を10月30日に設立しました。NEDOプロジェクトの実施者23法人が参画するとともに、広く新規会員を募る予定です。
NEDOは本コンソーシアムと連携して、次世代レーザー加工技術の実証を積み重ねます。NEDOは多様なユーザーに対して、プロジェクトで開発したレーザー加工機による金属切断、溶接や表面改質などの試用機会を提供し、さまざまなフィードバックを得ることで、次世代レーザー加工技術の完成度を高めていきます。
なお、本コンソーシアムは、12月13日にキックオフイベントとしてシンポジウムの開催を予定しています。
2.「TACMIコンソーシアム」の概要
<団体概要>
- ■設立:
- 2017年10月30日
- ■所在地:
- 東京大学光量子科学連携研究機構 (東京都文京区本郷7-3-1)
- ■代表世話人:
- 小林 洋平 (東京大学物性研究所 准教授)
- ■代表機関:
- 東京大学
<主な活動内容>
■光ものづくりに関連する光源、材料、加工など多くの知見を集結し、IoT時代に対応した新たな光ものづくりの
仕組みを産学官連携で創り上げていくことを目的に以下の内容を行う予定です。
- 加工プラットフォームの運営
- 研究会やシンポジウムなどの開催と、それらを通じた協調領域の形成
- ■入会方法や詳細:
3.シンポジウムの概要
- ■名称:
- 第1回 TACMIコンソーシアムシンポジウム
- ■日時:
- 12月13日(水)15時50分から17時25分
- ■場所:
- 東京大学本郷キャンパス 伊藤謝恩ホール
- ■内容:
- 「TACMIコンソーシアムの紹介」
東京大学物性研究所 准教授/TACMIコンソーシアム代表世話人 小林洋平 氏
「深紫外ピコ秒レーザーによる高品位加工技術の開発」
三菱電機(株) 先端技術総合研究所 主管技師長 西前順一 氏
「高出力パルスレーザーによる次世代加工技術の開発」
浜松ホトニクス(株) 中央研究所 産業開発研究センター 副センター長 川嶋利幸 氏 - ■申し込み受付:
- ■詳細:
なお、シンポジウムの内容などは予告なく変更となる場合があります。
【用語解説】
- ※ 高輝度・高効率次世代レーザー技術開発
- 従来にない高輝度(高出力・高ビーム品質)かつ高効率なレーザー技術と、これを用いたレーザー加工技術を開発し、世界に先駆けてものづくり現場へ普及させることを目指します。2016~2020年度までのプロジェクトであり、4つの研究開発項目に取り組んでいます。プロジェクトリーダーは東京大学物性研究所の小林洋平准教授。実施者は23法人(東京大学、大阪大学、スペクトロニクス(株)、三菱電機(株)、浜松ホトニクス(株)、産業技術総合研究所、ギガフォトン(株)、(株)島津製作所、京都大学、スタンレー電気(株)、理化学研究所、山口大学、パナソニック(株)、パナソニックスマートファクトリーソリューションズ(株)、東京工業大学、富士ゼロックス(株)、千葉工業大学、(株)金門光波、レーザー技術総合研究所、(株)QDレーザ、東北大学、早稲田大学、ヤマザキマザック(株))。
4.問い合わせ先
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO IoT推進部 担当:須永、服部 TEL:044-520-5211
(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部 担当:藤本、髙津佐、坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp