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AIの信頼性に関する技術開発事業で新たに8件のテーマを採択
―AIのさらなる社会適用に向けた、より「信頼できるAI」構築を目指す―

2019年7月17日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
理事長 石塚博昭

NEDOは、人工知能(AI)の信頼性に関する技術開発事業で、新たに8件の研究開発テーマを採択しました。

具体的には、思考過程が不透明であるAIの学習結果や判断根拠を人に理解しやすい形で可視化するAIの基盤技術構築に向けた「説明できるAI」の先導研究を7件、AIの有効性や信頼性を評価し性能を保証するためのツール開発や評価方法を確立する「AI品質」の研究開発を1件採択し、AIのさらなる社会適用に向けて安心して利活用できる「信頼できるAI」構築を目指します。

1.概要

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「次世代人工知能・ロボット中核技術開発」プロジェクトにおいて、現在の人工知能(AI)・ロボット関連技術の延長線上にとどまらない革新的な要素技術の開発に向け、人間を超越、または匹敵するAI、センサー、アクチュエーターなど新たな技術シーズの研究開発を実施しています。これらの研究開発を推進することで、少子高齢化や労働力不足といった日本社会が抱える重大な課題の解決に貢献し、産業競争力の強化につなげることを目指しています。

今後、AI技術がさらに社会に適用されて効果を発揮するためには、AIの推論結果や判断根拠を人が理解できる形で示すことや、AI技術の有効性や信頼性を定量的に評価し、性能を保証することが必要です。

これらを踏まえ、AIの信頼性に関する技術開発事業を2019年度から開始し、今般、新たに8件の研究開発テーマを採択しました。具体的には、思考過程が不透明なAIの学習結果や判断根拠を人に理解しやすい形で可視化するAIの基盤技術構築に向けた「説明できるAI」の先導研究を7件、AIの有効性や信頼性を評価し、性能を保証するためのツール開発や評価方法を確立する「AI品質」の研究開発を1件採択し、AIのさらなる社会適用に向けて安心して利活用できる「信頼できるAI」構築を目指します。

2.採択テーマと委託予定先

人工知能技術の説明性に関する研究開発(「説明できるAI」)
採択テーマ名 委託予定先(五十音順)
生体データを用いて発がんリスクを説明できる“高信頼性進化的機械学習”の研究開発 学校法人東京医科大学
キユーピー株式会社
国立大学法人横浜国立大学
視覚的説明と言語的説明の融合によるXAIの実現に関する研究 学校法人中部大学
国立研究開発法人情報通信研究機構
モジュール型モデルによる深層学習のホワイトボックス化 国立大学法人東京工業大学
画像認識AIの誤認識の原因を説明する技術の研究開発 株式会社ゼンリン
国立大学法人大阪大学
学習指針をヒトと協創する半自己学習フレームワークおよび知識を創出する情報基盤に関する研究 国立研究開発法人産業技術総合研究所
BonBon株式会社
脳型生成モデルによる推論・言語と正直シグナルの融合によって説明するAIの研究開発とその育児支援への応用 国立大学法人大阪大学
国立大学法人電気通信大学
臨床現場での意思決定を支援する人工知能基盤の開発 サスメド株式会社
人工知能技術の品質に関する研究開発(「AI品質」)
採択テーマ名 委託予定先
機械学習システムの品質評価指標・測定テストベッドの研究開発 国立研究開発法人産業技術総合研究所

【注釈】

※ 技術開発事業
事業名:次世代人工知能・ロボット中核技術開発/人工知能の信頼性に関する技術開発
実施期間:2019年度~2023年度

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO ロボット・AI部 担当:渡邊、大塚、仙洞田 TEL:044-520-5242­

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:中里、坂本、佐藤 TEL:044-520-5151­ E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp