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Press Release

IoT家電による生活データ活用サービスの実証事業を開始

―複数企業間のデータ連携環境整備とサービス実現を目指す―
2018年7月31日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 石塚博昭

NEDOは、健康増進や介護支援など新たなサービス事業の創出を目指して、IoT家電やウェアラブル機器を介して人の生活データを収集・活用したサービスの実証事業と、データの質の確保やプライバシールールなど企業間データ連携の在り方について調査・検討する調査事業に着手しました。

両事業による連携を通じて、生活空間で取得できるデータを複数の機器メーカーおよびサービス事業者間で相互に有効活用するためのデータ連携の環境整備とサービスの有効性検証を進めます。これにより、スマートライフ分野における生活データの有効活用による新たなサービスの創出を加速させ、政府が提唱するConnected Industriesの実現を目指します。

  • プロジェクト全体イメージを表した図
    図1 プロジェクト全体イメージ

1.概要

国内産業が将来目指す姿として政府が提唱した「Connected Industries(コネクテッドインダストリーズ)」※1の重点5分野の一つに、生活上のあらゆる情報がつながり、生活の不便を解消する「スマートライフ分野」が位置付けられています。同分野の中でも特に各家庭分野(スマートホーム※2)の市場は、世界全体で現在の150億ドル規模から2030年までに4000億ドルまで拡大すると予測されており、既に海外では大手企業も参入し、スマートホーム市場でのシェア獲得競争が激化しています。それに伴い、多様な機器メーカーやサービス事業者が連携して生活データを収集・解析し、個人のニーズを先読みしたサービス開発が加速しています。

そこで、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は今般、健康増進や介護支援などで新たなサービス事業の創出を目指して、IoT家電やウェアラブル機器を介して生活データを収集・活用したサービスの実証事業※3を開始しました。生活データの有効活用により、社会課題解決を図る新たなサービス創出が可能となる環境整備を進めていきます。本事業は2つのコンソーシアム(それぞれ実証事業が4テーマ)により取り組みます。また実証事業と同時に、データの質の確保やプライバシールールなど他社間データ連携の在り方について調査・検討する調査事業にも着手しました。

両事業を通じて、生活空間で取得できるデータを複数の機器メーカーおよびサービス事業者間で相互に有効活用するためのデータ連携の環境整備とサービスの有効性検証を進めます。これにより、スマートライフ分野における生活データの有効活用による新たなサービスの創出を加速させ、政府が提唱するConnected Industriesの実現を目指します。

2.事業内容

◇実証事業

【コンソーシアム1】

概要:

介護を未然に防ぐ健康増進サービス、介護サービスの負担・費用軽減を、生活空間で取得できるデータの活用によって実現する可能性について研究開発と実証事業を行います。データの活用にあたっては、メーカーや通信手段が異なるさまざまな機器のデータを1カ所に集約し、さらにそれを、さまざまなサービスが実際に利用できるようにするために、データの特性や受け渡しの手法、セキュリティやプライバシー、さらには事業化に向けた契約といった観点での整備が必要になります。実証事業を通じてこれらデータ整備のあるべき姿を検証します。

実施者 テーマ名
委託先 シャープ株式会社 高齢者の健康増進・介護負担軽減のためのライフデータ利活用プラットフォームの研究開発と実証検証
KDDI株式会社
助成先 コニカミノルタ株式会社 高齢者行動特性把握サービスに係る研究開発
シャープ株式会社 ライフデータを活用した会話ロボットによる生活支援の研究開発
セコム株式会社 ライフデータを活用した健康相談サービスの研究開発

  • コンソーシアム1の実証事業概要を表した図
    図2 コンソーシアム1の実証事業概要

【コンソーシアム2】

概要:

IoT家電/センサー情報を集約するとともに、高齢者の生活をサポートするための高次データ処理を行うためのデータプラットフォーム(以下、データPF)を構築します。また、本データPFから供給される情報に基づき、地域包括支援センターや訪問介護事業者などによる高齢者の生活をサポートするためのサービス創出を目的とします。具体的には、(1)行政(地域包括支援センター)、(2)インフラ事業者、(3)薬局による在宅高齢者サービスとしての実証を行い、その効果を検証します。

実施者 テーマ名
委託先 パナソニック株式会社

IoT家電・センサーからのライフデータによる高齢者の生活サポートサービス基盤の研究開発

助成先 株式会社メディカルシステムネットワーク

薬局による在宅高齢者等の生活サポートサービスの研究開発

パナソニック株式会社 高齢者の生活モニタリングによる地域包括ケアシステムの研究開発
関西電力株式会社 在宅高齡者向け高度見守りサービスに関する研究開発

  • コンソーシアム2の実証事業概要を表した図
    図3 コンソーシアム2の実証事業概要

◇調査事業

実施者:
株式会社三菱総合研究所(委託先)
テーマ名:
ライフデータの高度利用システムに資するプラットフォームのあるべき姿の検討
概要:
実証事業の成果最大化、成果の社会実装促進を目的に両コンソーシアムと密に連携の上で、社会課題解決を図る新たなサービス創出を可能とするためのプラットフォームについて、以下の調査・検討を実施します。

<有効なデータ活用の促進>

サービス起点で有効なデータカタログの提供の可能性と、その管理の在り方について検討。

<セキュリティ・製品安全におけるリスクベースアプローチの検討>

実証事業の実施者と共に、事業内容に応じたリスク評価、責任分界点について検討。

<プライバシーデータ取り扱いの在り方の検討>

より複雑なサービスにおける、分かりやすくデータ流通を説明した同意取得の在り方、サービス途中解約時のデータ管理の在り方等について検討。

<公平・公正な企業間連携の在り方の検討>

企業間のデータ連携の在り方について、データ契約ガイドラインの議論を踏まえ、スマートライフ分野の検討に着手。

【注釈】

※1 Connected Industries(コネクテッドインダストリーズ)
経済産業省が、国内産業の目指すべき姿として2017年3月に提唱したコンセプト。既存産業とデジタル技術の「つながり」をはじめとして、機械、データ、技術、ヒト、組織などさまざまなものの繋がりによって新たな付加価値の創出や社会課題の解決を目指している。
※2 スマートホーム
家電製品・住宅設備機器をネットワークに接続した「スマートハウス」から、家電製品・住宅設備機器に加えて、さまざまなセンサー・通信機能を有する機器をネットワークに接続することで取得できる家庭内データの利活用により、生活空間(暮らし)をカスタマイズ可能とする将来の状態を「スマートホーム」と呼称する。
※3 事業
事業名:IoTを活用した新産業モデル創出基盤整備事業
研究開発項目[6] IoT技術を活用したライフデータの高度利用システムの開発
実施期間:2018年度
関連情報

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO IoT推進部 担当:山本、服部、工藤 TEL:044-520-5211

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:藤本、坂本、髙津佐 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp