国内初の沖合における洋上風力発電の挑戦―プロジェクト現場レポート―

風車の構造

風力発電は、風の運動エネルギーを風車(風力タービン)により回転エネルギーに変え、その回転を直接、または増速機を経た後に発電機に伝送し、電気エネルギーへ変換する発電システムです。

代表的なプロペラ式風力発電システム構成を下図に示します。

風力発電は、基礎工事が行われた上にタワーが設置され、タワー上にナセルとブレードが組上げられています。

ナセルの中には、増速機や発電機、ブレーキ装置、ローター軸、発電機軸、インバーター、変圧器等が格納されており、ブレードはハブによってローター軸に連結されています。

※ 下のイラストに記載しているテキストにカーソルを持って行くと、イラスト内に説明が表示されます。また、ページ下部にも構成要素の説明一覧を掲載しています。

風車の構造 ヨー制御
【ヨー制御】
ローターの向きを風向きに追従させる
ローター軸
【ローター軸】
ブレードの回転軸
ブレーキ装置
【ブレーキ装置】
台風時、点検時などにローターを停止させる
発電機
【発電機】
回転エネルギーを電気エネルギーに変換する
風向・風速計
【風向・風速計】
出力制御、ヨー制御に使用されナセル上に設置される
発電機軸
【発電機軸】
ローターの回転を発電機に伝達する
増速機
【増速機】
ローターの回転数を発電機に必要な回転数に増速する歯車(ギア)装置(増速機のない直結ドライブもある)
ハブ
【ハブ】
ブレードの付け根をローター軸に連結する部分
変圧器
【変圧器】
発電機の出力電圧を昇圧し、系統電圧に合わせる
インバーター
【インバーター】
発電機の出力周波数を調整し、系統周波数に合わせる
プロペラ式風力発電システムの構成例
構成要素 概要
ローター系 ブレード 回転羽根、翼
ローター軸 ブレードの回転軸
ハブ ブレードの付け根をローター軸に連結する部分
伝達系 発電機軸 ローターの回転を発電機に伝達する
増速機 ローターの回転数を発電機に必要な回転数に増速する歯車(ギア)装置(増速機のない直結ドライブもある)
電気系 発電機 回転エネルギーを電気エネルギーに変換する
インバーター 発電機の出力周波数を調整し、系統周波数に合わせる
変圧器 発電機の出力電圧を昇圧し、系統電圧に合わせる
運転・制御系 出力制御 風車出力を制御するピッチ制御あるいはストール制御
ヨー制御ローターの向きを風向きに追従させる
ブレーキ装置 台風時、点検時などにローターを停止させる
風向・風速計 出力制御、ヨー制御に使用されナセル上に設置される
支持・構造系 ナセル 伝達軸、増速機、発電機等を収納する部分
タワー ローター、ナセルを支える部分
基礎 タワーを支える基礎部分

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