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太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト

事業・プロジェクト概要

事業期間:平成26年度~平成30年度、平成30年度予算:6.9億円

我が国では平成24年7月から開始した固定価格買取制度により、太陽光発電の普及拡大が進みつつあります。一方で、太陽光発電の発電コストは他の電源に比べて割高とされ、この発電コスト低減が必要とされています。

近年、太陽電池モジュール価格の低下によりシステムコストに占める太陽電池モジュールの割合は下がってきましたが、逆にBOS(Balance of system:周辺機器、工事を含む)の割合が高くなり、このBOSコストを下げることが発電コスト低減における重要な課題となっています。

固定価格買取制度開始後、従来にも増して太陽光発電事業の事業性が注目されるようになり、初期の導入コストだけでなく、発電システムとしての長期信頼性の確保や、維持・管理費の削減に対する関心が高まっています。また、エネルギー基本計画で「2020年までに新築公共建築物等で、2030年までに新築建築物の平均でZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)を実現する」ことが目標に掲げられている建築物のZEB化についても、省エネルギー化のみならず、建物自身がエネルギーを生み出さなければ実現しないため、屋上以外の壁面等においても太陽光発電システムを大量に導入することが重要です。さらに今後、太陽光発電システムをわが国の主要なエネルギー源としていくためには、経済性のみならず安全を確保し、発電システムとしての信頼性を向上させることが必須です。

このような状況に対してNEDOでは、太陽電池以外のBOSや維持管理の分野を対象に、発電コスト低減を目的に、以下の研究開発や調査を実施します。

  • 〔1〕 「太陽光発電システム効率向上技術の開発」:パワーコンディショナや架台等の周辺機器の高機能化や、追尾・反射・冷却等の機能付加により発電量を増加させる技術開発と、基礎・架台の施工や太陽電池モジュール取付に関する部分で、部品点数の削減や施工時間の短縮など、BOSコストを大幅に削減する技術開発を実施します。
  • 〔2〕 「太陽光発電システム維持管理技術の開発」:発電器機・設備の健全性の自動診断や故障の回避、自動修復など、発電システムの劣化予防や長寿命化、人件費の削減等に寄与するモニタリングシステムやメンテナンス技術開発を実施します。
  • 〔3〕 「太陽光発電システム技術開発動向調査」:国内外の太陽光発電システムに関わる市場動向や技術開発動向等について調査し、太陽光発電の普及拡大に向けて、強化や新たな取り組みが必要な技術開発要素や課題を纏め、本プロジェクトへフィードバックします。
  • 〔4〕 「太陽光発電システムの安全確保のための実証」:運用期間中の劣化や自然災害に対しても安全を確保する評価・設計手法を確立するため、太陽光発電システムの構造安全・電気安全等の課題に関する調査・研究・実証実験等を実施します。
  • 〔5〕 「ZEB実現に向けた太陽光発電システム技術開発」:太陽光発電システムを建築物に大量設置する環境を模擬し、ZEB化に必要な技術的課題(設置方法、保守方法、交換可能な壁面設置太陽光発電システム等)の抽出を行い、その課題解決に向けた太陽光発電システムの 開発・検証を行います。

基本情報

技術・事業分野 太陽光
プロジェクトコード P14019
担当部署 新エネルギー部 (TEL:044-520-5277)

詳細資料

最終更新日:2019年4月25日

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