IoT社会実現のための革新的センシング技術開発
事業・プロジェクト概要
医療・介護費の増大、地域の人手不足や移動弱者の増加、インフラ維持管理や産業保安の負担増等の様々な社会課題が顕在化しており、人やあらゆる「もの」からの豊富なリアルデータで現状を精緻に見える化し、社会課題の早期解決と新産業の創出を両立する“Society 5.0”の実現が期待されています。そのためにも、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させる革新的なセンシング技術の導入が求められています。
本プロジェクトでは、日本が強みを有する最先端の材料技術やナノテクノロジー、バイオテクノロジーを利用して、既存のIoT技術では実現困難な超微小量の検出や過酷環境下での動作、非接触・非破壊での測定等を可能とする革新的センシングデバイスを世界に先駆けて開発します。併せて、革新的センシングデバイスの信頼性向上に寄与する基盤技術を開発します。
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事業概要
研究開発内容
革新的センシング技術開発
- 〔1〕1分で感染リスクを検知可能なウイルスゲートキーパーの研究開発
- 新型コロナウイルス、インフルエンザウイルス、及びノロウイルスの3つのウイルス感染症に注目し、ウイルスを保有している可能性のある人が高齢者施設や食品工場などに入らないようにするためのウイルスゲートキーパー(門番)の開発を行います。

図1 高感度・高速・簡便ウイルスセンシングシステム
- 〔2〕大気中電子放出イオン化によるIMS呼気分析システムの研究開発
- 大気中でガスをイオン化する新規デバイスを用いて、ガスの移動度を計測する新しいIMS(イオンモビリティスペクトロメトリー)を開発します。
小型でリアルタイムに多成分分析ができるため、IMSを動物の呼気分析に応用し、IoT化することで、疾病の早期発見などデータ分析サービスの提供を目指します。

図2 IMS呼気分析装置
革新的センシング基礎技術開発
革新的センシング技術に係る各研究開発テーマと連携して、微小音圧や微量濃度等の測定技術、標準物質の開発等、デバイスの検出素子に到達・反応する測定対象の量や得られる信号等を正確かつ精密に計測するための評価技術の開発や評価環境の構築を行います。
また、高精度な超微小ノイズ評価技術の開発と、幅広い開発者・ユーザーが利用可能な汎用型の超微小ノイズ評価機器・システムの開発を行います。
プロジェクトマネージャー

中島 徹人
現在開発を進める革新的センシング技術により、生活習慣病の予兆検知やウイルス感染の拡大防止、安全・安心な街づくりに貢献する新たなサービスの創出を目指します。
また、これらデバイスの信頼性評価技術等を通じて、国際標準化を目指すなど、実用化・普及促進に貢献していきます。
関連情報
- 研究評価委員会「IoT社会実現のための革新的センシング技術開発」(中間評価)分科会
「IoT社会実現に向けた次世代人工知能・センシング等中核技術開発」成果報告会の開催
基本情報
事業期間・予算額 | 事業期間:2019年度~2024年度、予算額:3.0億円(2024年度) |
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技術・事業分野 | 材料・製造 |
プロジェクトコード | P19005 |
担当部署 | バイオ・材料部 (TEL:044-520-5220) |
詳細資料
- 基本計画(365KB)
- 実施方針:2024年度版(417KB)
- 実施方針:2023年度版(315KB)
- 実施方針:2022年度版(304KB)
- 実施方針:2021年度版(286KB)
- 実施方針:2020年度版(358KB)
- 実施方針:2019年度版(192KB)
最終更新日:2024年10月7日