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次世代複合材創製・成形技術開発プロジェクト

事業・プロジェクト概要

事業期間:2020年度~2024年度、予算額:12億円(2023年度)

航空機産業では、航空機の燃費改善によるエネルギー消費量・CO2排出量の削減、整備性向上、安全性向上の市場ニーズがあり、軽量化のための構造部材として複合材の高度な先進技術開発が行われています。国際的な産業競争が激化しており、これらの部材および加工技術開発等が急務となっています。

本事業では、航空機構造部材および加工技術、並びに軽量耐熱CMC※1エンジン部材を開発することで、上記課題の解決並びに我が国の産業の国際的競争力の強化を目指します。

  • 本事業で開発された複合材料を次世代航空機へ適用することにより、燃費改善によるエネルギー消費量・CO2排出量の削減につながることを表した概要図
    事業説明図

研究開発内容

●複合材時代の理想機体構造を実現する機体設計技術の開発

熱可塑性CFRP※2の特質を活かし、熱硬化CFRPを上回る軽量高強度機体(「複合材料時代の理想の機体」)をアルミニウム機体と同等以上の生産レートで製造するための基盤となる構造設計技術を開発します。

●熱可塑性CFRPを活用した航空機用軽量機体部材の高レート成形技術の開発

次世代軽量フロアパネルへの適用を目指し、熱可塑複合材による波板サンドイッチ構造部品の設計ならびに、高生産性を有する成形/接合技術を開発します。

●航空機部品における複合部材間および他材料間の高強度高速接合組立技術の開発

航空機構造材として十分な実績を有する熱硬化性CFRPの部材を、熱溶着により接合する革新的な要素技術を開発します。

●高レート・低コスト生産可能なCMC材料およびプロセス開発

1400℃級CMC部品の製造技術開発により航空機エンジンへのCMCの実用化に向けて、プロセスの省力化、最適化を行うことでCMCの課題である低コスト化、高レート化を行います。

※1 CMC:
Ceramic Matrix Compositeの略で、セラミックス基複合材料
※2 CFRP:
Carbon Fiber Reinforced Plasticの略で、炭素繊維強化プラスチック

プロジェクトマネージャー

松井 克憲

航空機の燃費改善、環境適合性向上、整備性向上、安全性向上といった要請に応えるため、複合材料等の関連技術開発を中心として、航空機に必要な信頼性・コスト等の課題を解決するための要素技術を開発し、今後の航空機需要の70%を占めると予想されている細胴機の製造プロセスで必須となる、複合材を用いた部材の低コスト・高レートな新しい成形組立技術の確立を目指します。これらの研究開発について、早期に、実用化に向けた実質的な研究成果の確保と普及に努めます。

基本情報

技術・事業分野 材料・部材
プロジェクトコード P20010
担当部署 材料・ナノテクノロジー部 (TEL:044-520-5220)

詳細資料

最終更新日:2024年2月28日

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