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電気自動車用革新型蓄電池開発

事業・プロジェクト概要

事業期間:2021年度~2025年度、予算額:24億円(2023年度)

電気自動車(EV)の広範な普及に向けて、ガソリン車と同等の価格・スペックを実現するには、バッテリーの更なる技術革新が必要です。本事業では、リチウムイオン電池(以下、LIB)と異なり資源制約が少ない安価な材料を使用しながらも、高いエネルギー密度と安全性を両立可能な「フッ化物電池」と「亜鉛負極電池」の研究開発を実施します。これらをEVやPHEV向けとして早期に実用化することで、自動車産業や蓄電池産業の競争力維持・向上につなげることを目指し、産学官で連携して材料開発から電池設計・試作や特性評価・解析まで対応する共通基盤技術の研究開発に取り組みます。

研究開発内容

研究開発項目〔1〕フッ化物電池の研究開発
研究開発項目〔2〕亜鉛負極電池の研究開発

前プロジェクト(革新型蓄電池実用化促進基盤技術開発)の成果を踏まえ、特にエネルギー密度と安全性のポテンシャルや日本のオリジナリティが高い「フッ化物電池」と、安全性に大きなメリットがあり低コスト化にも有利な「亜鉛負極電池」の2種類をターゲットとし、研究開発を実施します。

具体的には、LIBに使われるリチウムやコバルトと比較して資源制約や調達リスクの少ない元素を用いた高性能・低コストの電極活物質・電解質を開発し、それらを用いた電極構造の開発やセルの設計・試作および特性評価・解析に対応した共通基盤技術の研究開発を行います。また、その評価結果を取り込むことで、セルの充放電性能などをシミュレーションによって予測する技術を開発し、事業終了後も参画企業が実用化開発を継続してバッテリーパックとしての実用化指標が達成可能であることを総合的に評価します。

いずれの電池タイプにおいても目標達成に向けた難易度が極めて高いことから、本事業は先端的な材料科学や高度な解析技術を持つ大学・公的研究機関と、車載用バッテリーの開発・実用化で豊富な実績を持つ蓄電池メーカー、エンドユーザーとなる自動車メーカーなど産学官連携で事業を実施します。さらに、NEDOがこれらプレーヤーの英知を事業内で好循環させるマネジメントを行うことで、革新的な車載バッテリーの実用化を実現する技術的なブレークスルーの創出を目指します。

  • 開発するフッ化物電池と亜鉛負極電池の図
    開発するフッ化物電池と亜鉛負極電池

基本情報

技術・事業分野 蓄電池
プロジェクトコード P21006
担当部署 スマートコミュニティ・エネルギーシステム部 (TEL:044-520-5261)

詳細資料

最終更新日:2024年3月12日

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