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次世代ファインセラミックス製造プロセスの基盤構築・応用開発

事業・プロジェクト概要

事業期間:2022年度~2026年度、予算額:9.1億円(2023年度)

デジタル機器の安定作動を支えるファインセラミックス電子部品を始めとする日本のファインセラミックス部品は世界市場の約4割を占めています。今後、国際的な競争が激化する中でファインセラミックス電子部品の小型化、高性能化及び高信頼化、CO2削減プロセスが要求され、これまで以上に高い産業競争力と世界シェアを確保していく必要があります。

本事業では、これまで行われてきた「経験と勘」などに基づくファインセラミックス製造のプロセス開発を変革し、計算科学との融合・連携によってプロセス開発期間を大幅に短縮するプロセス開発基盤を構築します。また構築したプロセス開発基盤を活用する企業が、幅広く製品開発に適用できるよう実用化を支援します。

  • 本事業はこれまで行われてきた「経験と勘」などに基づくファインセラミックス製造のプロセスを計算科学との融合・連携により、プロセスの開発期間を大幅に短縮する事業イメージを示しています。プロセスデータ蓄積およびAIによる逆問題解析で、企業のプロセス開発基盤の短縮化が期待されます。
    データ駆動型プロセス設計

研究開発内容

革新的プロセス開発基盤の構築

データ駆動型プロセスシミュレーターの要素技術を構築、精度を向上します。

  • ファインセラミックスの製造プロセスの可視化・解析・シミュレーション技術の構築
  • 原料粉体から焼結までのセラミックス製造プロセスを統一的に解析できるPI技術の確立
  • ナノオーダーの原料製造、室温・低温焼結等の革新製造プロセス技術の開発
  • 逆問題を解くシステムを開発することによって、革新的なプロセス開発基盤の構築

革新的プロセス開発基盤の応用開発

プロセス開発基盤を活用し、企業ごとに課題を設定し新規製造プロセスの開発を実施します。

  • この図は、計算科学によりセラミックスの焼結挙動を3次元的に解析したシミュレーション結果です。シミュレーションの活用・データの蓄積により開発期間の短縮化が期待されます。
    計算科学による異種材料の焼結挙動の解析
  • この図は、100℃で焼成したジルコン酸バリウムで構成されるセラミックスシートです。従来よりも低温で焼成することでCO2削減につながります。
    低温で焼成したファインセラミックス

プロジェクトマネージャー

本事業では、一企業では困難な、ファインセラミックスの一連の工程を対象とした製造プロセス技術と計算科学の融合・連携により、ファインセラミックスのプロセス・インフォマティクス技術を確立するとともに、これらの技術を活用する企業が、幅広く製品開発に適用できるよう支援します。これにより、2030年におけるファインセラミックス部材の出荷額約1兆円の増加(2019年比)につなげ、日本のファインセラミックス産業の競争力強化を目指します。

基本情報

技術・事業分野 材料・部材
プロジェクトコード P22005
担当部署 材料・ナノテクノロジー部 (TEL:044-520-5220)

詳細資料

最終更新日:2024年4月18日

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