次世代航空機向け静脈産業構築事業
事業・プロジェクト概要
本プロジェクトは、退役航空機からのCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)廃材の解体・切断から航空機への適用に至るリサイクルサプライチェーンの成立条件と課題を明確化し、事業の採算性を最適化したサプライチェーン基盤を構築するものです。
これにより、次世代航空機における脱炭素化と資源循環型経済の拡充の両立に貢献することをねらいとします。
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「次世代航空機向け静脈産業構築事業」概略図
研究開発内容
研究開発項目〔1〕:CFRPリサイクルサプライチェーン基盤技術の開発
(1)サプライチェーン基盤構築
次世代航空機の需要予測及びリサイクルCFRPの需給変動に対応した安定調達モデルを作成し、CFRPリサイクル事業の成立条件と課題を明確化します。
さらに、サプライチェーンマネジメントシステムを作成し、各工程(切断~航空機適用)を最適化します。採算性を最適化したサプライチェーンの提案及びモデル実証により、サプライチェーン基盤を構築します。
(2)LCA(Life Cycle Assessment)算定モデル開発
部品製造時及び運航期間を包含するLCA算定モデルを開発し、環境負荷最小化のケーススタディを行い、リサイクルCFRP適用効果を定量評価します。
研究開発項目〔2〕:大型CFRP廃材の高効率切断技術の開発
退役機の大型CFRP廃材からCF(Carbon Fiber)を回収するため、実大構造体から適正サイズまでの高効率切断技術を確立し、大出力レーザー等を用いた高パワー切断設備を構築します。CF回収に適合した高効率な切断条件を確立するとともに、解体・切断工程における環境・安全対策を検討します。
研究開発項目〔3〕:リサイクルCF連続化基材の開発
(1)低環境負荷CF回収設備・プロセスの開発
エネルギー消費量を大幅低減可能な低環境負荷CF回収設備を構築し、安定品質及び回収効率を考慮した連続回収技術を検証し、材料特性の基礎データを取得します。さらに、退役機CFRP 廃材や工程内廃材から一方向繊維状態に回収可能な連続化設備及びプロセスを開発します。
(2)リサイクルCF連続化基材の開発
リサイクル一方向CFを用いたプリプレグ基材の連続製造技術をラボレベルで確立し、量産化に向けたプロトタイプ設備で実証します。また、紡績糸リサイクルCF 連続化についても、プロトタイプ設備を構築し、織物基材の試作及び特性評価を行います。
(3)認証取得要件の確定
リサイクルCF連続化基材の特性及び基材化プロセスに係る認証取得の要件を確定します。
(4)解析・評価技術の開発
リサイクルCFの材料特性評価及びリサイクルCF連続化基材を用いた成形体の損傷挙動解明研究を行い、強度予測技術を確立します。リサイクルCF連続化基材を用いた成形体について、損傷・強度予測モデルを構築します。
研究開発項目〔4〕:リサイクルCF適用技術の開発
(1)適用部品の設計技術・製造プロセス開発及び実証
リサイクルCF連続化基材を用いた二次構造部品及び内装部品について、リサイクルCFRP適用候補の抽出を行い、設計技術及び製造プロセスを開発し、実機部品としての実証を行います。
(2)飛行試験実証
リサイクルCF連続化基材を用いた部品をテスト機に搭載し、研究開発項目〔3〕(3)の認証取得の要件に基づいた飛行試験により性能・信頼性を実証します。
基本情報
| 事業期間・予算額 | 事業期間:2026年度~2030年度、2026年度予算:5.4億円 |
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| 技術・事業分野 | 航空・宇宙 |
| プロジェクトコード | P26001 |
| 担当部署 | 航空・宇宙部 (TEL:044-520-5256) |
詳細資料
最終更新日:2026年5月15日