分散処理技術を中心としたシステムインテグレーション・運用・ 保守サービスの提供/株式会社ノーチラス・テクノロジーズ
- 代表取締役社長
目黒 雄一 さん
2011年 | 株式会社ノーチラス・テクノロジーズ設立。Asakusa Framework OSS公開。 |
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2016年 | 分散処理エンジンAsakusa on M3BP OSS公開。 |
2017年 | 株式会社オーシャンブリッジ子会社化。 |
2018年 | 劔(つるぎ)の開発 NEDO事業にて開始。 |
2023年 | 劔(つるぎ)α版 OSSでリリース予定。 |
- 劔の全体図。
Q1. NEDO支援事業をどのように活用?
今回のプロジェクトでは、まず最先端の技術でしっかり使えるOLTPとその活用形としてのHTAPを提供することが目的でした。NEDOのサポートを受けることで、チーム自体を拡大し、アプリケーションや必要なツールの開発や、より試験的・先端的なR&Dを行うことができています。
OLTPだけを開発しても、そのままでは市場に受け入れられません。受け入れられるためにはOSSにする、フロントにPostgresを置いて接続する、実際に利用されているアプリケーション等の「より高い有用性」を示せる、等が必要でした。
現在、日本のIT業界において民間では単独でミドルウェアの投資はできないのが実情です。NEDOの支援がなければ実現できなかったでしょう。
Q2. ノーチラス・テクノロジーズの“その先”とは?
まずは開発されたOLTPをしっかり市場・ユーザー企業に届ける、ということが当面の目標になります。公費のサポートを入れた、国産OSSのRDBMSは、日本のITの歴史では初めての試みになります。残念ながら現在、「国プロの、親方日の丸のITプロジェクトは、ただの一度も成功したことがない」という評価が日本のIT業界には定着しています。これを覆すのがまずは第一歩でしょう。
今期末のリリースを目標に、すでにプレセールス等は始めていますが、ユーザー企業様からは「強い興味がある」という声を頂いています。公金を入れている以上、ユーザー企業に対してこのOLTPをちゃんと届ける、という責務を果たしていきたいです。関係者の期待を裏切らないよう努力していきます。
NEDO担当者からのコメント
日々増加する情報量を効率的かつ高速で処理できる技術は、日本産業の成長を後押しする基盤となるものです。残る開発期間でプログラムの試行を最大限実施し、過去の国プロの常識を覆す、日本初の技術の確立を期待しています。
本記事は、2022年10月発行の広報誌Focus NEDO No.86に掲載された内容となります。
最終更新日:2023年2月9日