外来遺伝子を導入することなく、光合成によってバイオ燃料の原料となる遊離脂肪酸を合成し、細胞外へ効率よく排出する革新的な微細藻類を開発しました
2026年5月18日
NEDOでは、「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発」(2020年度~2026年度)において、植物や微生物などの生物を用いて有用物質を生産する、バイオものづくりの技術開発に取り組んでいます。本事業、および文部科学省科学研究費助成事業(科研費)、科学技術振興機構(JST)、物質・デバイス領域共同研究拠点の支援のもと、大成建設株式会社、埼玉大学、中部大学、かずさDNA研究所は、外来遺伝子を導入することなく、光合成によってバイオ燃料の原料となる遊離脂肪酸(FFA)を合成し細胞外へ効率よく排出する、革新的な微細藻類を開発しました。
膜脂質分解酵素(ガラクトリパーゼ)の強化によるFFA生成促進とRND型ポンプ強化による細胞外排出機能の向上により、FFAの生産性を向上させました。また、二相培養法によるFFA連続回収系の構築と強光・低温条件を活用した生産条件の最適化により、低エネルギー型のバイオ燃料製造システムの構築につながる知見を得ました。これらの成果から、FFA生産量(389 ± 48 mg/L)、FFA生産速度(0.81 ± 0.10 mg/L/h)、乾燥細胞重量あたりのFFA生産速度(24.7 ± 5.8 mg/g-(DCW)/day)、FFA/乾燥細胞重量比(0.49 ± 0.12 g/g)に関して、高い生産性を達成しました。
今後は、本微細藻類のさらなる改良や、安価なFFA回収方法の開発、実際の屋外環境(太陽光や気温の変化)における生産の最適化を進め、ジェット燃料やディーゼル燃料などの持続可能な燃料供給源としての確立を目指します。
本成果は、2026年4月30日にバイオテクノロジー関連の専門誌『Biotechnology for Biofuels and Bioproducts』のオンライン版で公開されました。
詳細は下記のWEBサイトにて公開されておりますので、ぜひご覧ください。