環境調和型プロセス技術の開発
事業・プロジェクト概要
鉄鋼業は我が国の産業部門の中で最大のCO2排出業種であり、その中でも特に排出量の多い高炉法による製鉄プロセスにおいては地球温暖化対策として抜本的なCO2削減が要求されています。 我が国の製鉄技術は、既に世界最先端の水準にあり、廃熱や副生ガスの利用による省エネルギーが極限に達しているため、世界規模でのCO2削減を実現するためには革新的な製鉄プロセス技術開発が必要です。
-
環境調和型プロセス技術の開発
研究開発項目1.水素還元等プロセス技術の開発(フェーズII-STEP1)(2018年度~)
本項目ではコークス製造時に発生する高温のコークス炉ガス(COG)に含まれる水素を増幅し、コークスの一部代替として用いて鉄鉱石を還元する技術を開発します。また、高炉ガス(BFG)からCO2を分離するため、製鉄所内の未利用排熱を活用した革新的なCO2分離回収技術を開発します。
今回、フェーズII-STEP1として、12m3規模の試験高炉における部分検証を行い、数値解析モデルを活用することにより、水素還元活用高炉のスケールアップ検証を行います。また、CO2分離回収コストの削減と未利用排熱を利用するための実用化検証を行い、最終的に製鉄所における現状の全排出レベルに比較して約30%のCO2削減を可能にする技術を開発します。
-
試験高炉の外観(君津製鉄所)
研究開発項目2.フェロコークス活用プロセス技術開発(2017年度~)
本項目では、製鉄プロセスの一部である製銑プロセスにおいて、一般炭と低品位鉄鉱石の混合成型・乾留により生成されたフェロコークス中に含まれる金属鉄の触媒作用を活用して、高炉内の還元効率を飛躍的に高めることで、従来よりも高炉内に入れるコークス量を削減することができる省エネルギー技術を開発・実証します。
現在一般炭と低品位鉄鋼石の混合成型・乾留を行う中規模設備が完成し、今後はその設備を用いてフェロコークスを製造し、高炉内へ装入することで省エネルギー効果の実証を進めていきます。
-
フェロコークス中規模設備全景
基本情報
事業期間・予算額 | 事業期間:2017年度~2022年度、2022年度予算:9.65億円 |
---|---|
技術・事業分野 |
次世代火力発電
省エネルギー技術開発 |
プロジェクトコード | P13012 |
担当部署 |
環境部
(TEL:044-520-5293)
省エネルギー部 (TEL:044-520-5180) |
詳細資料
- 基本計画(626KB)
- 実施方針:2022年度版(304KB)
- 実施方針:2021年度版(616KB)
- 実施方針:2020年度版(489KB)
- 実施方針:2019年度版(760KB)
- 実施方針:2018年度版(600KB)
- 実施方針:2017年度版(673KB)
- 実施方針:2016年度版(565KB)
- 実施方針:2015年度版(465KB)
- 実施方針:2014年度版(417KB)
- 実施方針:2013年度版(196KB)
短期的アウトカム概要(6年間の追跡調査により把握した状況)
【追跡対象企業のPJ終了後6年目のステージ状況】
- 対象企業数:5社
- 上市:0 製品化:0 研究開発を継続中:5 中止・中断:0
最終更新日:2024年8月1日
関連ページ
- 次世代火力発電
- 同分野のニュースリリースを探す
- 同分野の公募を探す
- 同分野のイベントを探す