石炭経過業務に係る平成22年度事業評価結果について
独立行政法人新エネルギー・産業技術開発機構（NEDO）は、石炭経過業務（独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法（平成14年法律第145号）附則第12条第1項に規定する業務）の事業評価を行っています。平成22年度の事業評価結果について以下のとおり、お知らせいたします。
1．事業評価について
(1)事業評価の目的
業務の効率的、効果的な実施に資するとともに、国民への説明責任を全うするため石炭経過業務の事業評価を実施しましたので、その結果を公開いたします。(2)事業評価の対象業務
平成22年度の事業評価においては、中期計画に掲げられた〔1〕貸付金償還業務及び〔2〕旧鉱区管理等業務（旧鉱区に係る鉱害の賠償を含む。）の2つの業務毎の評価と石炭経過業務全体の総合評価を行いました。(3)評価内容
事業評価の評価内容は、上記業務毎に有効性の観点から業務実績の所期目標達成度、効率性の観点から業務終了に向けた進捗状況の妥当性についての評価としております。2．平成22事業年度の目標と実績
(1)貸付金償還業務
〔1〕目標
回収額の最大化に向け、管理コスト等を勘案しつつ、個別債務者の状況に応じた適切な措置を講じ、計画的に貸付金の回収を進めます。平成22年度は平成22年度償還予定分を回収いたします。ただし、回収額は個別債務者の状況によって変動いたします。
〔2〕実績
平成22年度は、償還予定額1，046百万円を計画どおり回収いたしました。(2)旧鉱区管理等業務
〔1〕目標
旧石炭鉱業構造調整臨時措置法（昭和30年制定）により機構が買収し、最終鉱業権者となっている旧鉱区に関する鉱害の発生の防止のため、当該鉱区及びぼた山の管理を行います。具体的には、
- 旧鉱区管理マニュアルに従って、旧鉱区及びぼた山の管理を行います。
- 買収した旧鉱区に係る鉱害については、平成21年度採択未処理物件を含め、発生した時点において公正かつ適正に賠償いたします。
〔2〕実績
旧鉱区に関する鉱害の発生の防止のため当該鉱区及びぼた山の管理については、- 旧鉱区管理マニュアルに従い、旧鉱区に係る71炭鉱のぼた山等の状況調査及びぼた山保全工事等を実施いたしました。
- 坑廃水改善対策として、5炭鉱の調査・解析・測量業務等を実施し、基本方針を策定いたしました。
また、旧鉱区に係る鉱害処理については、申し出612件に対し、鉱害であるか否かの認否件数308件（うち、鉱害である旨採択（認定）した件数51件、不採択（否認）件数257件）の処理を行い、前年度末未処理分30件及び22年度採択件数のうち28件の計58件（計546百万円）の鉱害処理を適正に実施しました。なお、採択未処理物件54件及び認否未処理件数304件については、次年度以降において現地調査等を行い適正に処理します。
3．評価結果
事業評価の結果は以下のとおり。今後更に石炭経過業務の充実に取り組んで参ります。
- 貸付金償還業務
貸付金償還業務については、計画額どおり回収が達成されており、適正である。 - 旧鉱区管理等業務
旧鉱区管理等業務については、各々の調査・工事・鉱害処理等が適正に実施されており、適正である。 - 石炭経過業務全体の総合評価
各事業毎の評価結果を踏まえ、石炭経過業務全体の総合評価は、年度計画を達成しており、適正である。