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決定「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/量子コンピュータの産業化に向けた開発の加速 および量子コンピュータの産業化にかかる人材育成事業」に係る実施体制の決定について

2025年7月4日

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という。)は、「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」に係る公募を実施し、〔1〕ポスト5G情報通信システムの開発/(g5)量子コンピュータの産業化に向けた開発の加速(委託、助成)について19件、〔4〕人材育成/(b)量子コンピュータの産業化にかかる人材育成(委託)について8件、ご応募いただいた申請について審査を行い、以下のとおり実施予定先を決定いたしました。

なお、採択審査委員一覧は別添1の通りです。

更新情報
2025年8月13日 事業内容の記載及びタイトルを更新いたしました。
2025年8月6日 詳細資料の別添1を更新いたしました。
2025年7月31日 〔1〕ポスト5G情報通信システムの開発(委託、助成)の実施予定先が決定致しました。

募集事業について

1.事業内容

第5世代移動通信システム(5G)は、現在各国で商用サービスが始まっておりますが、さらに超低遅延や多数同時接続といった機能が強化された5G(以下、「ポスト5G」)は、今後、スマート工場や自動運転といった多様な産業用途への活用が見込まれており、我が国の競争力の核となり得る技術と期待されています。

NEDOでは、ポスト5Gに対応した情報通信システム(以下、「ポスト5G情報通信システム」)の中核となる技術を開発することで、我が国のポスト5G情報通信システムの開発・製造基盤強化及びデジタル社会と脱炭素化の両立の実現を目指しています。

なかでも量子コンピュータは、従来技術では不可能な計算問題を解決でき、産業革命を起こし得るものであり、ポスト5Gに対応した情報通信システムにおいても重要となる計算基盤技術で、新規材料・薬剤開発、輸送・交通の最適化、暗号解読等の非常に多岐にわたる産業分野での活用が期待されます。世界各国で量子コンピュータに関する大型投資を進めていることに加え、技術の進展に関する画期的な発表やスタートアップの創業が相次ぐなど、産業化に向けた国際競争が激化しています。

こうした世界的な開発競争の中で、我が国の量子コンピュータ分野におけるプレゼンスを獲得するとともに、量子コンピュータの産業化を我が国がいち早く実現することが、国富の獲得やデジタル赤字の解消等に不可欠です。量子コンピュータの産業化を我が国だけで実現することは困難ですが、次世代の量子コンピュータ業界において、戦略的不可欠性と自立性を獲得・維持・強化するための技術開発から開始する必要があります。

量子コンピュータの発展によって最も大きな寄与を受けるのはシステムやソフトウェアのユースケースですが、ユースケース創出において先行するには、国産の次世代ハードウェアが必要であり、ハードウェアの発展を支える部素材の開発やミドルウェアの開発も含め、これらの開発を加速させ、また総合的に取り組んでいく必要があります。

そこで本事業では、超伝導方式、中性原子方式、光方式の量子コンピュータシステムの民間による開発、関連する部素材やミドルウェア開発とこれらを推進する上で重要な人材育成に取り組み、開発を加速させることで、世界に先駆けて量子コンピュータの産業化の実現を目指します。

なお、今回の公募においては、以下の研究開発内容に関する募集を行いました。

  • 〔1〕ポスト5G情報通信システムの開発/(g5)量子コンピュータの産業化に向けた開発の加速(委託、助成)
  • ポスト5G情報通信システムの一部として計算可能領域を拡大する計算基盤の中核となる各方式での量子コンピュータシステム及び関連する部素材、ミドルウエアの開発を行う。
  • (g5-1)産業化に向けた量子コンピュータシステムに関する技術開発
  • (g5-1-1)超伝導方式量子コンピュータシステム
  • (g5-1-2)中性原子方式量子コンピュータシステム
  • (g5-1-3)光方式量子コンピュータシステム
  • (g5-2) 産業化に向けた量子コンピュータの部素材の高度化に関する技術開発
  • (g5-2-1)低温環境動作可能な小型ケーブル及びコネクタ
  • (g5-2-2)連続波発振型レーザーシステム
  • (g5-2-3)量子コンピュータインターフェイス装置
  • (g5-2-4)非線形光学デバイス
  • (g5-2-5)量子ビット制御・検出用光学システム
  • (g5-2-6)量子コンピュータ制御システム
  • (g5-2-7)クライオ電子回路システム
  • (g5-2-8)高冷凍能力な極低温対応冷凍機システム
  • (g5-2-9)超伝導転移端光センサシステム
  • (g5-3) 量子コンピュータの産業化のためのミドルウェア開発
  • 〔4〕人材育成/(b)量子コンピュータの産業化にかかる人材育成(委託)
  • 量子コンピュータの産業化の実現に不可欠な人材の育成を目指して、育成スキーム等の構築と実際の育成事業を実施する。

2.実施予定先

【ポスト5G情報通信システムの開発/量子コンピュータの産業化に向けた開発の加速(委託、助成)】

実施予定先は別添2の通りです。

【人材育成/量子コンピュータの産業化にかかる人材育成(委託)】

  • 学校法人早稲田大学、株式会社Quanmatic
  • 学校法人沖縄科学技術大学院大学学園
  • 国立大学法人大阪大学
  • 株式会社Quemix
  • 国立大学法人東京大学、三菱ケミカル株式会社

(提案書提出順)

3.事業期間

2025~2027年度

詳細資料

募集要項

技術・事業分野 量子
プロジェクトコード P20017
事業名 ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/量子コンピュータの産業化に向けた開発の加速 および量子コンピュータの産業化にかかる人材育成事業
事業分類 研究(委託、共同研究、助成)、その他
対象者 企業(団体等を含む)、大学等

問い合わせ先

AI・ロボット部
担当者:永井、髙橋、広沢、渡辺
E-MAIL:P5G-quantum@ml.nedo.go.jp

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