決定「電源の統合コスト低減に向けた電力システムの柔軟性確保・最適化のための技術開発事業(日本版コネクト&マネージ2.0)/研究開発項目3-2 水力発電の柔軟性向上のための技術開発」の実施体制の決定について
2026年1月28日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という。)は、下記事業に係る公募を実施し、ご提案いただいた1件の提案について審査を行い、別紙1のとおり実施予定先を決定いたしました。
なお、採択審査委員一覧は、別紙2のとおりです。
募集事業について
1.件名
- 電源の統合コスト低減に向けた電力システムの柔軟性確保・最適化のための技術開発事業(日本版コネクト&マネージ2.0)/
- 研究開発項目3-2 水力発電の柔軟性向上のための技術開発
2.事業概要
【背景】
国内の一般水力(1,000kW以上)は1,362地点あり、新規水車の導入はさることながら、その大半の既存設備の大改修時代が到来することが見込まれる。ノンファーム型接続及びFIT切れを中心としたファーム型接続の水力発電が、系統混雑にかかわらず需給制約時に火力発電等に代わって調整力を発揮することにより、火力発電等の燃料費・起動費、再エネ出力制御量、CO2排出量の大幅な削減が見込まれる。NEDOによる試算では、2040年に少なくとも国内で190億円/年の燃料費・起動費の削減効果が期待される。
他方、水力発電の柔軟性向上に向け、部分負荷運転や高速・高頻度な出力調整・起動停止にあたっては、水車各部への荷重、振動、壊食、摩耗や水圧鉄管の水撃波伝播などの負担が増加するため、水車の信頼性や耐久性の低下に対する保守コストの増加への対策が必要となる。また、運用面では、出力制御によって短時間で出力を下げる場合、流れ込み式発電所では溢水が発生し、ダム式、調整池式発電所では、無効放流量が増加する可能性があり、その分が減電となるため、経済性の確保が課題となる。逆に出力を短時間で上げる場合は、河川水位が急激に上昇するため、流域の安全性確保が必要となる。
すなわち、水力発電の柔軟性向上にあたっての問題は、運用上の溢水と減電による収益減と水車・発電機の劣化であり、これらを技術開発により解決することが必要である。
【内容】
本事業では、今後ノンファーム型接続をする中小水力発電については多数の水車導入による運用台数の制御によって、ファーム型接続済みの大規模水力発電については単機容量の運用幅の拡大によって発電量の柔軟性を向上させるため、以下の2点に対する技術開発を一体的に実施する。
- 〔1〕中小型水車の設計・解析支援技術
- 運用の柔軟性向上のための中小型水車メーカへの技術支援ならびに発電事業者等における水車のトラブル対応支援を行い、また、柔軟性の高い運転が可能な水車形状を設計するため、中小型水車の設計標準化による低負荷時の高効率運転技術と高速・高頻度出力調整時の過渡応答抑制技術を開発する。
- 〔2〕大型水車の極低負荷運転時の水車評価手法と最適運用・制御システム
- 極低負荷運転の可否を容易に判断できるようにするため、極低負荷運転に特徴的な流れの挙動を簡易に評価可能な手法等を開発し、模型試験により本手法の妥当性を検証する。さらに、運転や機器の状態等のデータと既存の制御システムとの取り合い方法などを標準化するとともに、高速・高頻度な出力調整の抑制に資するシステムとの協調制御を検討し、実機検証を行うことを通じ、発電電力量の向上と機器損耗の低減等を可能とする最適運用・制御システムを構築する。
3.実施予定先
別紙1のとおり。
4.事業期間
2025年度~2028年度
詳細資料
募集要項
| 技術・事業分野 | 電力ネットワーク |
|---|---|
| プロジェクトコード | P24007 |
| 事業名 | 電源の統合コスト低減に向けた電力システムの柔軟性確保・最適化のための技術開発事業(日本版コネクト&マネージ2.0) (研究開発項目3-2水力発電の柔軟性向上のための技術開発) |
| 事業分類 | 研究(委託、共同研究、補助) |
| 対象者 | 企業(団体等を含む)、大学等 |
問い合わせ先
再生可能エネルギー部
担当者:小笠原、下里
E-mail:powergrid[*]nedo.go.jp
E-mailは上記アドレスの[*]を@に変えて使用してください。