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新エネルギーなどの技術シーズ開発の公募を開始
―太陽光発電、洋上風力発電、系統対策、全固体電池などの分野を対象―

2019年2月4日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
理事長 石塚博昭

NEDOは、「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」の実施者の公募を本日より開始します。本公募では、従来から実施している「一般枠」の公募に加え、新たに(1)太陽光発電、(2)洋上風力発電、(3)系統対策、(4)全固体リチウムイオン電池の4分野の「課題設定枠」を設け、中小企業などが持つ技術シーズを生かし、世界的な新エネルギーに関する課題の解決に向けた研究開発を重点的に支援します。

1.概要

2010年代中ごろから、海外の新エネルギー価格が大幅に低下するなど、世界のエネルギー情勢は大きく変化していますが、国内における発電コストは海外と比較して高止まりしているなど、課題を抱えています。また、太陽光発電や風力発電などの天候によって出力が変動する新エネルギーは、デマンドコントロール※1や揚水発電、火力発電、蓄電池などを用いた電力需給調整が必要であり、系統対策、蓄電池などにおいても、革新的な技術の開発・普及が求められています。

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)では、2007年度から「新エネルギーベンチャー技術革新事業」および「ベンチャー企業等による新エネルギー技術革新支援事業」として、中小・ベンチャー企業による新エネルギー技術開発の支援を行ってきましたが、このような背景から、国内に埋もれている技術シーズをさらに活性化させ、新エネルギー技術の開発や普及をより一層促進するため、今回より事業名を「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」に変更し、本日から3月5日(火)(予定)まで、公募を行います。

従来、特定の技術課題を設けずに技術シーズ実用化の提案を求める「一般枠」の公募を実施してきましたが、今回新たに、昨今顕在化してきた課題に対応するために「課題設定枠」を追加しました。課題設定枠では、(1)太陽光発電の総合的なコスト削減などに資する周辺技術、(2)洋上風力発電を支える周辺技術、(3)急激な電力の需給変動に対応する系統対策技術、(4)電動車両の本格普及に欠かせない全固体リチウムイオン電池※2に関する製造技術など、現在の新エネルギー導入における課題を明確化し、より一層市場ニーズに近い技術開発に係る提案を募集します。

また、フェーズA(フィージビリティースタディー)からフェーズB(基盤研究)、フェーズC(実用化研究開発)、フェーズD(大規模実証研究開発)まで、技術の熟成度に合わせて幅広い技術段階の技術シーズの提案が可能です。

なお、本公募への提案にあたっては、以下の公募情報をご確認ください。

  • 新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業概念図
    図 新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業の全体像

【注釈】

※1 デマンドコントロール
電力の供給が逼迫している時に、一時的に節電するなどして需要(デマンド)を抑え、需給バランスを制御すること。または、反対に天候によって出力が変動する新エネルギーなどの影響で電力の供給が過剰となっている時に、蓄電池への充電や、ヒートポンプによる蓄熱などによって、電力の需要を上げて需給バランスを調整すること。
※2 全固体リチウムイオン電池
電解質が固体で構成されているリチウムイオン電池。高エネルギー密度化と安全性の両立が可能な蓄電池として期待されている。

2.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO イノベーション推進部 担当:宍戸、小神、織田 TEL:044-520-5171

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:佐藤、坂本、藤本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp