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超微小量センシング技術開発で新サービス創出に貢献する4テーマを採択
―社会課題解決と新産業創出を両立するSociety 5.0の実現を目指す―

2019年5月13日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
理事長 石塚博昭

NEDOは、人やあらゆる「もの」からの豊富なリアルデータで現場の課題を精緻に見える化し、顕在化するさまざまな社会課題の早期解決と新産業の創出を両立する、未来社会Society 5.0の実現を目指して、超微小量センシング技術に関する4つの研究開発テーマを採択しました。

本プロジェクトでは、日本が強みを有する最先端のナノテクノロジーやバイオテクノロジーをイノベーションの起点として、既存の超高精度計測・分析装置以外の装置では検出できないような超微小量を、小型・軽量、省エネルギーでありながら低コストで安定的に検出できる技術を世界に先駆けて開発します。

これにより、生活習慣病の予兆検知やウイルス感染の拡大防止、防災・減災による安全・安心な街づくりに貢献するための新たなサービスの創出を目指します。

プロジェクト概要図を表した図
図 プロジェクト概要図

1.概要

日本国内では、人口減少や少子高齢化、エネルギー・資源の制約などにより、医療・介護費の増大、地域の人手不足や移動弱者の増加、インフラ維持管理の負担増といった社会課題が顕在化しています。そこで、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させるセンシング技術に革新をもたらすことで、人やあらゆる「もの」からの豊富なリアルデータで現場の課題を精緻に見える化し、顕在化するさまざまな社会課題の早期解決と新産業の創出を両立する、未来社会Society 5.0※1の実現を目指して、超微小量※2センシング技術に関する4つの研究開発テーマを採択しました。

本プロジェクトでは、日本が強みを有する最先端のナノテクノロジーやバイオテクノロジーをイノベーションの起点として、既存の大型で、消費電力が大きく、高額で、長い測定時間を要する超高精度な計測・分析装置以外の装置では到底検出できないような超微小量を、小型・軽量、省エネルギーでありながら低コストで安定的に検出できる技術を世界に先駆けて開発します。

これにより、これまで世の中に分散し、活用されていなかった現場の豊富なリアルデータを一気に収集・分析・活用することで、生産・サービスの現場やマーケティングの劇的な精緻化・効率化を図り、画一的ではない、個別のニーズに対してきめ細かく、リアルタイムに対応できる製品やサービス提供を可能にします。具体的には、今回採択した4つの研究開発テーマにより、生活習慣病の予兆検知やウイルス感染の拡大防止、防災・減災による安全・安心な街づくりに貢献するための新たなサービスの創出を目指します。

2.事業の内容

(1)事業名

IoT社会実現のための超微小量センシング技術開発/研究開発項目〔1〕「超微小量センシング技術開発」

(2)事業期間

2019年度~2023年度

(3)研究開発テーマ名および実施予定先一覧

今回、採択した研究開発テーマは以下の4つです。各テーマの概要は別紙をご参照ください。

研究開発テーマ名 実施予定先
血中成分の非侵襲連続超高感度計測デバイス及び行動変容促進システムの研究開発 株式会社タニタ
公立大学法人富山県立大学
国立大学法人電気通信大学
一般財団法人マイクロマシンセンター
薄膜ナノ増強蛍光による経皮ガス成分の超高感度バイオ計測端末の開発 国立大学法人東京医科歯科大学
技術研究組合NMEMS技術研究機構
1分で感染リスクを検知可能なウイルスゲートキーパーの研究開発 国立研究開発法人産業技術総合研究所
コニカミノルタ株式会社
株式会社ワイエイシイダステック
国立大学法人埼玉大学
次世代公共インフラ実現へ向けた高密度センサ配置による微小量信号計測技術の研究開発 国立大学法人大阪大学
国立大学法人神戸大学
東電設計株式会社
東電タウンプランニング株式会社

【注釈】

※1 Society 5.0
第5期科学技術基本計画(2016年1月22日閣議決定)において、日本が目指すべき未来社会の姿として提唱された概念で、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続くものとして、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、社会課題の早期解決と新産業の創出を両立する新たな社会を指します。
※2 超微小量
測定環境やデバイス内から発生するノイズに埋もれ、本来、有効な情報として認識できないほどの極めてわずかな圧力や濃度などの測定量を本プロジェクトでは指します。

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 材料・ナノテクノロジー部 担当:北川、今泉 TEL:044-520-5220

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、藤本、佐藤 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp