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「INCHEM TOKYO 2019」に出展へ

―未利用熱活用に関するNEDOの取り組み―
2019年11月6日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 石塚博昭

NEDOは、11月20日から11月22日までの3日間、幕張メッセで開催される「INCHEM TOKYO 2019―化学とプロセス産業Week―」に出展します。

本展示会では、エネルギーの供給過程で排出され省エネルギーへのフロンティアといえる「未利用熱」の活用のために、NEDOが実施している研究開発の取り組みを紹介するほか、NEDOの研究開発成果を活用して製品化・販売開始した吸収冷凍機(実機)の展示を実施します。

1.概要

日本のエネルギー供給過程では、1次エネルギーの大半が有効利用されずに排熱(未利用熱)として排出されており、200℃未満の未利用熱量(排ガス熱量)が全体の76%を占めています。社会全体のエネルギー効率を向上させて省エネルギーを実現するためには、未利用熱を有効活用する技術を開発し、社会実装することが重要です。そこで、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「未利用熱エネルギーの革新的活用技術研究開発」を実施し、省エネルギーへのフロンティアといえる未利用熱を効果的に、削減(断熱、遮熱、蓄熱)、再利用(ヒートポンプ技術)、変換利用(熱電変換、排熱発電)するための研究開発と、これらの技術開発に横断的に取り組む熱マネージメント技術・基盤技術の開発を一体的に行っております。

NEDOは、この最先端の研究開発の取り組みについて広く紹介することを目的に、11月20日から11月22日まで幕張メッセで開催される、日本を代表する化学産業分野の展示会「INCHEM TOKYO 2019―化学とプロセス産業Week―」の集中展示企画「未利用熱」活用コーナーに出展します(ブース番号:3C-17)。

展示ブースでは、本事業の成果を活用して製品化した吸収冷凍機(実機)、さらに世界で初めて開発に成功した汎用元素のみで構成する熱電発電モジュールのなどの展示やパネルでの紹介を行います。また、11月21日には、未利用熱の最新動向や本事業の取り組みについて紹介する特別講演会を開催します。詳細プログラムについては、以下のNEDOイベントページをご参照ください。

2.展示物の一例

[Reduce:熱の使用量を減らす技術]

【事業者名】

未利用熱エネルギー革新的活用技術研究組合

(美濃窯業株式会社、国立研究開発法人産業技術総合研究所)

【展示概要】

高温で使用するセラミックス焼成炉では、投入エネルギーの約2%しか被焼成物の加熱に使用されず、残りの98~99%は未利用のまま排気ガスや放熱として廃棄されています。そこで、炉外への排熱を50%以上削減するために高強度、高断熱特性を備えたファイバーレス断熱材料と周辺部材の開発を進めています。

  • ファイバーレス断熱材料サンプルを表した図
    図1 ファイバーレス断熱材料サンプル

[Reuse:熱を再利用する技術]

【事業者名】

日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社

【展示概要】

日立ジョンソンコントロールズ空調(株)らは、産業排熱などの未利用熱をより低温域まで回収し、熱源温水流量当たりの冷凍能力を約2倍とした一重効用ダブルリフト吸収冷凍機「DXS」の開発に成功し、2017年4月から販売を開始しました。従来の吸収冷凍機では、95℃の温水排熱からの熱回収温度の下限は75℃程度でしたが、「DXS」ではこれを55℃以下まで低減し、熱回収温度差を約2倍として回収熱量と冷凍能力を増大しました。現在は継続開発として冷水や熱源温水の運転温度範囲の拡大を進めており、今後はこれらの特長を生かした工場排熱回収や地域熱供給ネットワークへの導入などによる未利用熱の活用促進が期待されます。

  • 開発した一重効用ダブルリフト吸収冷凍機「DXS」を表した図
    図2 開発した一重効用ダブルリフト吸収冷凍機「DXS」

[Recycle:熱を変換して利用する技術]

【事業者名】

国立研究開発法人物質・材料研究機構、アイシン精機株式会社、国立大学法人茨城大学

【展示概要】

容易に入手できる汎用元素のみで構成され、従来のビスマス‐テルル系化合物による熱電発電モジュールに比べて熱電材料費を1/5以下と大幅に削減できる可能性のある鉄-アルミニウム-シリコン系熱電材料を高性能化させ、低温熱源を用いたIoT機器の駆動やBLE通信が可能となる発電量を得る事に成功し、この熱電材料を使った熱電発電モジュールを世界で初めて開発しました。

  • 開発した鉄-アルミニウム-シリコン系熱電発電モジュール(1cm角サイズ)とIoT機器の試作機(温度・湿度センサー・BLE通信機器を内蔵した温度差駆動の自立電源システム)と、データ受信状況を表した図
    図3 開発した鉄-アルミニウム-シリコン系熱電発電モジュール(1cm角サイズ)とIoT機器の試作機(温度・
    湿度センサー・BLE通信機器を内蔵した温度差駆動の自立電源システム)と、データ受信状況

3.開催概要

名称:
INCHEM TOKYO 2019―化学とプロセス産業Week―
会期:
2019年11月20日(水)~22日(金)10時00分~17時00分
場所:
幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)
NEDOブース番号:
3C-17
「INCHEM TOKYO 2019」公式サイト

<特別講演会の聴講方法>

「INCHEM TOKYO 2019」公式サイトから来場事前登録後、来場者マイページ画面から特別講演会の登録を行ってください。

【注釈】

※ BLE通信
BLE(Bluetooth Low Energy)は、各種センサーや体に身に付ける小型装置などでの利用が見込まれている低消費電力で動作する無線通信技術です。

4.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 省エネルギー部 担当:永田、小笠原、近藤 TEL:044-520-5180

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:佐藤、中里、坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp