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TSC Foresight「スマートテレオートノミー分野の技術戦略策定に向けて」を公開
―「人工知能活用による革新的リモート技術開発」プロジェクトを予定―

2021年2月10日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
理事長 石塚博昭

NEDOは新型コロナウイルス感染症の拡大によって変わりつつある生活様式を見据え、利用が増加しているリモート技術の社会実装をさらに進めるための技術戦略を策定し、その検討結果をTSC Foresight「スマートテレオートノミー分野の技術戦略策定に向けて」として本日公表しました。本技術戦略ではリモート技術の課題に解決策を示すとともに、高い作業性を備えたリモート操作を実現する要素技術や応用分野を提示しています。なお本技術戦略の策定を受け、2021年度に「人工知能活用による革新的リモート技術開発」プロジェクトを実施する予定です。

1.概要

リモート技術は感染症対策や介護・育児などで移動や活動が制限される場合でも、遠隔地での活動を可能とし、多様な働き方や新たな余暇の形を実現できるものとして注目されています。日本でも新型コロナウイルス感染症の拡大を背景にリモート技術の利用が増加したものの、その用途はリモート会議やリモート授業など一部に限られており、さらなる技術の進展と用途拡大が見込まれています。また日本が少子高齢化で生産年齢人口の減少を迎える”課題先進国”であることを念頭に、リモート技術の活用によって生産性を向上していくことも期待されています。

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はこうした課題を踏まえ、リモート技術で実現したい将来像やそこで必要となる手段などを「スマートテレオートノミー分野の技術戦略」として策定し、その検討結果をまとめたTSC Foresight※1 「スマートテレオートノミー分野の技術戦略策定に向けて」を本日公表しました。本技術戦略ではリモート技術が直面している課題に解決策を示すとともに、円滑で高い作業性を備えたリモート操作を実現する要素技術や応用分野を提示しています。

なお本技術戦略の策定を受け、例えば遠隔地にいる人や物をあたかも目の前にいるかのように認識することを可能にする革新的リモート技術にフォーカスしたプロジェクトとして、「人工知能活用による革新的リモート技術開発事業」の公募を予定しています。

また本日14時から、本技術戦略の紹介と今後の展望についてパネルディスカッションを行うオンラインセミナー「アフターコロナ社会変革のカギ!―人×AIとリモート技術の融合―」を開催します。

2.TSC Foresight とプロジェクトのポイント

・TSC Foresight 「スマートテレオートノミー分野の技術戦略策定に向けて」のポイント

リモート技術では人が実際に作業する機械を逐一操作するため、多種多様な作業や突発的な状況に柔軟に対応できる半面、作業効率を向上しにくいという課題があります。一方、機械が自動で作業する自律化技術を活用すれば作業効率は向上できますが、多種多様な作業の自律化は困難です。また、現状の技術では遠隔地の状況把握に課題が多いことも、リモート技術の利用が進まない要因となっていました。

これらの課題を解決するため、NEDOは多様な働き方を実現するリモート技術と、生産性向上に寄与する自律化技術を高度に組み合わせたスマートテレオートノミーを提唱しました。具体的には、まず技術的に可能な作業から自律化させ、自律化できない作業はリモート技術で対応する「部分自律化」を進めます。また遠隔地の状況を適切に把握するため、臨場感のある操作を可能とする高度なXR※2技術と、AIを用いて遠隔地にいる人の状態や行動などを推定する技術を提示しています。

・「人工知能活用による革新的リモート技術開発」プロジェクトのポイント

新型コロナウイルス感染症の拡大を受けリモート技術への期待は高まっているものの、遠隔地の情報取得が十分ではないなどの理由から実際の利用は限定的となっているのが実状です。NEDOは2021年度内の公募を予定する本プロジェクトで「状態推定AIシステムの基盤技術開発」と「高度なXRにより状態を提示するAIシステムの基盤技術開発」に取り組むことにより、物理的に遠隔地に出向いて作業する以上の認知を可能にする革新的なリモート技術開発を進め、空間と時間の制約から解放された社会・経済活動の実現を目指します。

【注釈】

※1 TSC Foresight
NEDO技術戦略研究センター(TSC)が、ミッションである「社会変化を敏に捉え、将来像を描き、実行性のある提言を行う」活動の一環として公表するレポートのシリーズ名称。
※2 XR
VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)など、現実世界と仮想世界を融合するさまざまな技術を総称するもの。

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 技術戦略研究センター 多田、星 TEL:044-520-5150­

(公募予告についての問い合わせ先)

NEDO ロボット・AI部 「人工知能活用による革新的リモート技術開発事業」担当
E-mail:project-remote@nedo.go.jp

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:鈴木(美)、坂本 TEL:044-520-5151­ E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp