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MI法による世界初の1400℃級セラミックス基複合材料の研究開発に着手
―航空機エンジン向けに生産性の高いMI法での実用化を目指す―

2021年5月28日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 石塚博昭

NEDOは航空機の燃費改善や日本の航空機産業の国際競争力強化のために、セラミックス基複合材料(CMC)の実用化に向けた研究開発事業を進めています。本事業では新たに、軽量で1400℃級の耐熱性を備えるCMCを、世界で初めて溶融シリコン含浸法(MI法)で生産する手法の確立に取り組みます。これによりCMCの生産性を向上し、航空機エンジン部材として普及させることを目指します。

1.概要

航空機産業ではエンジンの燃焼効率向上を視野に、従来の金属材料(ニッケル合金)に比べ3分の1程度の軽さと優れた耐熱性を備えたセラミックス基複合材料(CMC)※1の活用が期待されています。特に、原料に炭化ケイ素(SiC)※2を用いたCMCは耐熱温度が1400℃級と極めて高いため、エンジン部材として早期の実用化が期待されています。

これを踏まえ、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は「次世代複合材創製・成形技術開発プロジェクト」※3の一環として、2020年度から航空機への適用を想定した複合材料の研究開発に取り組んでいます。本プロジェクトではCMCマトリックスの形成方法として先行してCVI法※4およびPIP法※5の研究開発を進めており、このたび、2021年度から新たに低コストで緻密なマトリックスを形成でき、高い生産性が見込めるMI法※6についても追加で着手することとしました。これにより、世界に先駆けて1400℃級CMC材料の生産体制を確立し、航空機エンジン部材として早期の実用化を目指します。

2.研究開発テーマと実施予定先

事業期間:2021年度~2022年度

  • 研究開発テーマ名 実施予定先
    MI法による1400℃級CMC材料の実用化研究開発 三菱重工航空エンジン株式会社

【注釈】

※1 CMC
Ceramic Matrix Compositeの略。
※2 SiC
Silicon Carbideの略で、炭化ケイ素(ケイ素と炭素の化合物)。
※3 次世代複合材創製・成形技術開発プロジェクト
事業期間:2020年度~2024年度
サイト内リンク 次世代複合材創製・成形技術開発プロジェクト
※4 CVI法
Chemical Vapor Infiltrationの略で、化学気相浸透法のこと。CMCマトリックスを形成する手法の一つ。
※5 PIP法
Polymer Impregnation Pyrolysisの略で、ポリマー含浸焼成法のこと。CMCマトリックスを形成する手法の一つ。
※6 MI法
Melt Infiltrationの略で、溶融シリコン含浸法のこと。CMCマトリックスを形成する手法の一つ。

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 材料・ナノテクノロジー部 担当:長島、飯山、桑原 TEL:044-520-5220­

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、橋本 TEL:044-520-5151­ E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp

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