「NEDO懸賞金活用型プログラム」第2弾「NEDO Challenge, Li-ion Battery 2025 発火を防ぎ、都市鉱山を目指せ!」公募開始
―廃リチウムイオン蓄電池の検知・回収システムに関する研究開発を募集―
2024年4月10日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
株式会社三菱総合研究所
NEDOと株式会社三菱総合研究所は、廃棄するリチウムイオン蓄電池(LiB)の検知・回収システムに関する研究開発に対して、懸賞金を供するコンテストを実施します。
NEDOは、“NEDO Challenge”「NEDO懸賞金活用型プログラム」(以下、本プログラム)を実施しており、今回第2弾となる「NEDO Challenge, Li-ion Battery 2025 発火を防ぎ、都市鉱山を目指せ!」(以下、本事業)の公募を開始します。第2弾については、三菱総合研究所に企画運営を委託して実施します。
NEDOは本プログラムを通じて、将来の社会課題解決や新産業創出につながるシーズをいち早く発掘することで、共同研究などの機会創出、シーズの実用化、事業化の促進を図ります。
1.本プログラムの概要
NEDOは、技術課題や社会課題の解決に資する多様なシーズ・解決策をコンテスト形式による懸賞金型の研究開発方式※1を通じて募り、将来の社会課題解決や新産業創出につながるシーズをいち早く発掘することで、共同研究などの機会創出、シーズの実用化、事業化の促進をねらう本プログラム※2“NEDO Challenge”を立ち上げました。
現在公募中の第1弾「NEDO Challenge, Satellite Data for Green Earth※3」に続き、第2弾として本事業の公募を開始します。
-
図2 本事業特設サイトのイメージ
2.本事業の公募について
(1)概要
小型家電などに含まれる二次電池は、資源有効利用促進法に基づく製造事業者による自主回収や、小型家電リサイクル法に基づく認定事業者による回収などのリサイクル・システムが整備されてきています。他方、近年LiBが使用された小型製品が増加し、海外で製造された製品も多く国内で流通しています。LiBが使用されていることが分かりにくい製品やLiBが取り外せない製品も多く、市町村では、不燃ごみなどのごみ回収区分にLiBやLiB含有製品が混入することにより、収集運搬中の車両内やごみ処理施設・リサイクル工場などで発煙・発火し、大規模火災につながる事例が報告され、円滑な処理の阻害要因となっています。
本事業では、これらの課題を解決するために「廃リチウムイオン蓄電池の検知・回収システムに関する研究開発」を公募し、より多くの革新的・独創的な提案を募ることを目的に、懸賞金型コンテストを実施します。
本事業を通して、将来の課題解決につながる技術シーズを発掘し、企画運営委託先である三菱総合研究所が伴走支援しニーズ側への認知を高めることにより、実用化や事業化の促進を図ります。
(2)公募の詳細
【公募テーマ】
本事業では、以下の2テーマを設定しました。
<テーマ1:LiB検出装置(ポータブル型・設置型)の開発>
誤ったごみ区分に混入(主に不燃ごみ、容器包装プラスチックごみへの混入が多い)したLiB、LiBが使用された小型製品を処理工程に入る前に検知する装置で、検知によりLiBの発煙・発火を防ぎ、資源物として選別することを可能にする。
※具体的な技術開発テーマ例
- LiBが使用された製品のポータブルな検知装置で、廃棄物の収集運搬車両(パッカー車両)に装備するもの
- LiBが使用された製品の検知装置で、廃棄物処理・リサイクル施設の処理工程に設置するもの
<テーマ2:LiBの発火危険性の回避・無効化装置の開発>
LiBの回収・運搬・処理工程での発火危険性を回避・無効化するための装置で、発火能力を低下させた状態のLiBのみを選択的に受け入れる、あるいは、発火能力の有無にかかわらず回収したLiBを放電、電解液除去などにより発火能力を無効化し、安全なリサイクル資源とする。
※具体的な技術開発テーマ例
- 家電量販店などでLiBを回収する際、放電済みLiBのみを選択して受け入れる、その他の方法により、LiBの安全な回収を実現する装置
- 廃棄物処理・リサイクル施設の処理工程で、回収したLiBを放電、電解液除去、その他の方法により、発火能力を失わせる装置
- 家電量販店などで一般の方から回収したLiBを放電、電解液除去、その他の方法により、発火能力を失わせる装置
【懸賞金額】
1位1000万円、2位500万円、3位300万円 各1者
(総額3600万円。テーマ1、テーマ2それぞれの受賞者に交付します。)
【今後の予定】
- 公募期間:2024年4月10日(水)~6月10日(月)
- 1次審査:2024年6月
- 2次審査通過者 研究開発期間:2024年7月~12月
(三菱総合研究所より、共同研究などの実現に向けた支援を実施) - 受賞者決定:2025年1月下旬(予定)
- 懸賞金交付:2025年3月(予定)
【公募サイト】
応募方法、応募様式などは下記Webサイトをご確認ください。
【注釈】
- ※1 懸賞金型の研究開発方式
- 諸外国では、政府や財団が研究開発の目標を掲げて多数の応募者を募り、さまざまなアイデアやアプローチをコンテスト形式により競わせ、開発期間を終えた段階などで、目標水準以上の成果を上げた者のうち上位数者に対して懸賞金を支払う仕組みを採用しています。日本では、同方式の実施例はまだ多くありませんが、懸賞金は民法に定められており、本プログラムでも民法に基づき懸賞金を交付します。
- ※2 本プログラム
-
- 事業名:NEDO懸賞金活用型プログラム
- 事業期間:2023年度~
- 事業概要:NEDO懸賞金活用型プログラム
- ※3 NEDO Challenge, Satellite Data for Green Earth
- NEDOリリース(2024年3月18日)「“NEDO Challenge”「NEDO懸賞金活用型プログラム」始動」
3.問い合わせ先
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO 環境部 3Rグループ
TEL:044-520-5251 E-mail:3r-pj[*]ml.nedo.go.jp
三菱総合研究所 エネルギー・サステナビリティ事業本部
「NEDO Challenge, Li-ion Battery2025」事務局
E-mail:info-lib-challenge[*]mri.co.jp
(NEDO懸賞金活用型プログラムについての問い合わせ先)
NEDO 新領域・ムーンショット部 フロンティアグループ
TEL:044-520-5174 E-mail:sangi-jimu[*]nedo.go.jp
(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部 報道グループ TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press[*]ml.nedo.go.jp
E-mailは上記アドレスの[*]を@に変えて使用してください。
- 新聞、TVなどで弊機構の名称をご紹介いただく際は、“NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)”または“NEDO”のご使用をお願いいたします。
関連ページ
- 分野横断的公募事業
- 同分野のニュースリリースを探す
- 同分野の公募を探す
- 同分野のイベントを探す