「スマートコミュニティサミット2021」の開催報告
2021年11月8日
NEDOは、スマートコミュニティ・アライアンス(JSCA)と共に、9月22日に「スマートコミュニティサミット2021」を開催しました。
「再生可能エネルギーの大量導入を可能とする電力系統の柔軟性」をテーマに、再生可能エネルギーの大量導入に向けた電力系統の現状と解決すべき課題、求められる電力系統の柔軟性について、国内外の有識者からご講演いただきました。参加申込みは事前に500名を超え、当該分野への関心の高さが示されました。
NEDOは、本サミットでのテーマを世界的に解決していくべき共通課題として捉え、より詳細な課題や技術シーズ、国内外の情勢等についても今後議論を重ね、2050年カーボンニュートラルの達成に向けた再生可能エネルギーの大量導入、ひいてはスマートコミュニティ社会の実現に資するよう、事業を推進していきます。
開催テーマ・開催動画
再生可能エネルギーの大量導入を可能とする電力系統の柔軟性
世界的に、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることが求められている中、出力が天候等によって変動する太陽光発電や風力発電の世界全体の電源構成に占める割合は、現時点で約1割、2050年時点で約7割になるとも言われているなど(IEA, 2021)、世界は再生可能エネルギー(再エネ)の大量導入時代に突入しつつあります。この再エネの大量導入を実現するためには、電力系統における“柔軟性”(Flexibility)を安全・安定的かつ経済的に向上することが必要とされ、6月に開催された第12回クリーンエネルギー大臣会合をはじめその重要性が世界的に認識されています。情報技術(IT)を用いた既存設備の最大限活用や再エネの出力予測精度向上・出力制御、スマートインバータ(疑似慣性)、エネルギー貯蔵、電気自動車・ヒートポンプの活用を含むデマンドレスポンス、電圧集中/協調制御など、柔軟性を高めるための送電レベルから配電レベルまでの様々な検討が、世界的に行われています。
そこで、本サミットでは、「再生可能エネルギーの大量導入を可能とする電力系統の柔軟性」をテーマに、今後の技術開発や実証、ビジネスの方向性を展望することを目的として、再エネ大量導入に向けた電力系統の現状と解決すべき課題、求められる電力系統の柔軟性についての国内外の有識者による講演を行いました。
開催プログラムは、以下からご参照ください。
- 開催プログラム(1.4MB)
本イベントの動画は、以下からご視聴ください。
資料
講演内容・講演者 | 資料 | |
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日 | 英 | |
【基調講演】 エネルギー基本計画の見直しに向けた検討状況 経済産業省 資源エネルギー庁 長官官房 総務課 戦略企画室 室長 西田 光宏 氏 |
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【基調講演】 再生可能エネルギーと分散型リソースのグリッドへの統合 ―2030年以降のヨーロッパの視点 ENTSO-E(欧州系統運用者ネットワーク) Head of Section Innovation Norela Constantinescu氏 |
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再エネ主電源化に向けた系統対策と技術開発 東京電力ホールディングス株式会社 経営技術戦略研究所 技術開発部長 本庄 昇一 氏 |
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【招待講演】 CO2ピークアウトとカーボンニュートラルの2つの目標に向けて加速化する中国のエネルギー/電力システムのスマートなグリーン変革 中国科学院 広州能源研究所 能源戦略・低炭素発展研究室 室長 趙 黛青(Zhao Daiqing) 氏 |
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ポーランドにおけるスマートグリッド実証事業の取り組み 株式会社日立製作所 サービス&プラットフォームビジネスユニット エネルギーソリューション本部 電力システム設計部 主任技師 丹宗 浩志 氏 |
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【招待講演】 英国における電力システムへの再生可能エネルギーの統合 Energy Systems Catapult Power System Practice Manager Beth Warnock 氏 |
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連絡先
電話番号 | 044-520-5269 |
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担当者 | スマートコミュニティ・エネルギーシステム部 小笠原、亀尾、和田 |