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地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2019年版を公開

―実証試験に基づく太陽光発電システムの高い安全性と経済性を目指す―
2019年7月9日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
一般社団法人太陽光発電協会
奥地建産株式会社

NEDOと(一社)太陽光発電協会(JPEA)、奥地建産(株)は、地上設置型太陽光発電システムの安全設計に向けたガイドラインの最新版「地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2019年版」を、本日公開しました。

同ガイドライン2017年版に対して、太陽光発電システムの架台や基礎の強度、腐食進行に関する実証試験結果を踏まえ、接合部設計や杭基礎設計における考慮事項、腐食対策などを新たに盛り込み、内容の改訂と技術資料の充実を図りました。さらに、付録の地上設置型太陽光発電システムの構造設計例に、従来の鋼製架台に加え、アルミニウム合金製架台を追加し、実際のシステム設置の適用性を高めました。

本ガイドラインが、地上設置型太陽光発電システムの導入や改修を検討する事業者の設計に広く用いられ、高い構造安全性と経済性が確保されることを目指し、今後もガイドラインの内容拡充に取り組みます。

  • 地上設置型太陽光発電システムの構造設計例のアルミ合金製架台(一般仕様)を表した図
    図 地上設置型太陽光発電システムの構造設計例のアルミ合金製架台(一般仕様)

1.概要

太陽光発電システムは、2012年7月の再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT制度)※1の開始に伴い、導入量が急増している一方で、暴風雨や大雪などの自然災害による発電設備への被害が顕在化しています。

このような状況の下、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、プロジェクト※2において、一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)と奥地建産株式会社が参画する形で、2016年度に太陽光発電システムの自然災害や経年劣化に対して安全性と経済性を確保するため「地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2017年版」を作成しました。

今回の2019年版への改訂に際し、2016年から2018年まで架台や基礎の強度や腐食の進行に関する実証実験を行い、その結果を基に、より合理的かつ安全性の高い設計方法について学識経験者からなる委員会で議論と検討を重ねました。2019年版の設計ガイドラインでは、それらの内容を盛り込むとともに、構造設計者に有用な技術資料を新たに整備し、さらに、付録の地上設置型太陽光発電システムの構造設計例では、従来の鋼製架台に加え、アルミニウム合金製架台の構造設計例を追加しました。今般、それらを反映させ、最新版「地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2019年版」として、本日公開しました。

本設計ガイドラインおよび技術資料ならびに構造設計例が、地上設置型太陽光発電システムの導入や改修を検討する事業者などの設計に広く用いられ、高い構造安全性と経済性が確保されることを目指し、引き続き、安全性確保のガイドラインなどの充実を図ります。

2.地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2019年版の構成

  • (1)地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2019年版
    構造安全性と経済性、適用性を向上させた太陽光発電システムの提供を目的とします。今回の改訂により、
    使用材料(5章)を新設し、架台の設計(6章)、基礎の設計(7章)、腐食防食(8章)は全面的に情報を
    更新しました。
  • (2)技術資料
    参考となる技術情報や詳細な解説を本設計ガイドラインの技術資料として整備しました。技術資料は
    AからJで構成され、内容は次に示すとおりです。
    • 技術資料A:傾斜地に設置される太陽光発電システムの風荷重の割り増しについて
    • 技術資料B:地上設置型太陽電池アレイの積雪荷重算定方法について
    • 技術資料C:杭基礎上に設置する架台のモデル化について
    • 技術資料D:地上設置型太陽光発電システム用架台の耐風性能試験
    • 技術資料E:地上設置型太陽光発電システム用架台の接合部単体試験
    • 技術資料F:太陽電池モジュールの耐風性能試験
    • 技術資料G1:杭基礎支持力の実証試験
    • 技術資料G2:施工不良による周面摩擦力への影響
    • 技術資料G3:風の脈動による周面摩擦力への影響
    • 技術資料G4:杭状補強工法の杭載荷試験
    • 技術資料H:雨掛かりのない環境の腐食試験とその耐用年数試算
    • 技術資料I:地際を含む浅層土壌中の腐食試験と腐食対策
    • 技術資料J:耐食性を評価する腐食試験の代表例
  • (3)地上設置型太陽光発電システムの構造設計例
    本設計ガイドラインに従った構造設計例を鋼製架台およびアルミニウム合金製架台について整備しました。
    それぞれ「一般仕様」、「強風仕様」、「多雪仕様」の3つの条件※3で設計しました。

3.地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2019年版のダウンロード

地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2019年版および技術資料ならびに付録の構造設計例は、以下のWEBサイトからダウンロードできます。

参考:
設計ガイドライン2019年版の説明を、PV2019太陽光発電フォーラム(2019年7月10日~12日、 於:パシフィコ横浜)のビジネスセミナーにて「太陽光発電システム支持物の構造設計 -地上 設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン(2019年版)の解説-」として行います。詳細は 以下のWEBサイトのプログラムをご参照ください。(7月10日セッション3、7月12日セッション7)
PV2019太陽光発電フォーラム

【注釈】

※1 固定価格買取制度(FIT制度)
固定価格買取制度とは、太陽光発電のような再生可能エネルギーで発電した電気を、国が決めた価格で買い取るよう、電力会社に義務付けた制度です。
※2 プロジェクト
事業名:太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト/太陽光発電システムの安全確保の
ための実証事業
事業期間:2016年度~2018年度
※3 3つの条件
一般仕様:アレイ傾斜角度:20°、基準風速34m/s以下、垂直積雪量50cm以下
強風仕様:アレイ傾斜角度:10°、基準風速40m/s以下、垂直積雪量30cm以下
多雪仕様:アレイ傾斜角度:30°、基準風速30m/s以下、垂直積雪量180cm以下

4.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 新エネルギー部 担当:森田 TEL:044-520-5277
JPEA 担当:井上 TEL:03-6268-8544
奥地建産 担当:髙森(現:一般社団法人構造耐力評価機構) TEL:06-6243-3700

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、中里、佐藤 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp