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地域特性を活かした最適システムの構築を目指す7テーマを新たに採択

―バイオマスエネルギーの地域での利用拡大を推進―
2019年10月29日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 石塚博昭

NEDOは、地域特性を活かした最適なバイオマスエネルギー利用システムを構築するため、実証事業で1テーマ、事業性評価(FS)で6テーマの計7テーマを採択しました。

本事業では、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)や補助金などに頼らないことを念頭に置いた、廃棄バイオマスを利用したクリーニング工場への蒸気供給の実現を目指す鳥取県での実証事業や、バイオマス種ごとに最適なバイオマスエネルギー利用システムの構築に向けた国内各地でのFSを通じて、バイオマスエネルギーの地域での利用拡大を推進します。

  • 地域自立システムの確立に向けた取り組みのイメージ図
    図 地域自立システムの確立に向けた取り組み

1.概要

バイオマスエネルギーは、再生可能エネルギーの中でも安定的に発電可能で、地域活性化にも寄与するエネルギー源として、普及拡大が期待されています。バイオマスエネルギーの利用拡大を推進するためには、熱利用などを効率よく運用するとともに、地域の特性を活かした最適なシステム化が必要です。

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、地域の特性を活かした最適なバイオマスエネルギー利用システムを構築するために、2014年度から「バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業※1」を実施しています。本事業では、バイオマス種ごとに地域自立システムとしての事業性評価(FS)、実証事業、および技術開発事業を実施し、その成果を導入要件や技術指針※2に反映させるとともに、これら成果を毎年度公開しています。

今回、バイオマスエネルギーの地域での利用拡大の推進のため、実証事業とFSについてそれぞれ新たに公募を実施し、計7テーマを採択しました。

具体的には、実証事業では、事業者所有のクリーニング工場に、建廃チップ※3および廃菌床※4など廃棄バイオマスを燃料としたバイオマス蒸気ボイラーを導入することにより、既存の重油ボイラーからの燃料転換を図り、燃料の価格変動に左右されにくい経営基盤を確立し、また地域で発生する廃棄バイオマス資源を活用することでエネルギーの地産地消に貢献する実証事業を実施します。

また、FSでは、バイオマス種ごとに、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)や補助金などに頼らないことを念頭においた事業運営を実現するために、長期的な燃料調達計画や、エネルギー需要先確保、設備を安定稼働させるための基本設計、システム全体のコスト分析、資金調達の検討などに取り組みます。

2.採択テーマおよび委託・助成予定先

「実証事業」
採択テーマ 助成予定先 実施地域
廃棄バイオマスを利用したクリーニング工場への蒸気供給事業の実証事業 社会福祉法人ウイズユー 鳥取県
「事業性評価(FS)」
採択テーマ 委託予定先 実施地域
家畜ふん尿に由来する液化バイオメタンの都市部へのエネルギー供給システムの事業性評価(FS) 北海道エア・ウォーター株式会社 北海道
地域バイオマス持ち込みシステムとスマートバイオマスネットワークの事業性評価(FS) 広島県北広島町
国立大学法人広島大学
広島県
使用済菌床等の地域産資源を活用したバイオマス燃料供給・地産地消モデル事業の事業性評価(FS) 中部電力株式会社
株式会社シーエナジー
長野県
オンサイト型小型メタン発酵システムの普及のために高温可溶化処理と乳酸発酵の技術を活用したメタン発酵のガス収量の増加による事業性向上と陸上養殖を組み合わせた事業性評価(FS) 株式会社ヴァイオス
国立大学法人京都大学
和歌山県
グリセリン含有廃液リサイクルを核とした地域バイオマスエネルギー循環事業の事業性評価(FS) バイオ燃料技研工業株式会社
国立大学法人山口大学
広島県
製糖工場汚泥と肉牛ふんを主原料とした乾式メタン発酵バッチシステムの事業性評価 株式会社北土開発 北海道

【注釈】

※1 バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業
事業期間:2014~2020年度
事業予算:12.5億円(2019年度)
※2 導入要件や技術指針
本指針は、事業者や有識者へのヒアリング調査および関連する参考資料に基づいて、バイオマスエネルギー事業への参入を検討する事業者が事業計画を作成する際に留意すべき点や考慮すべき情報を取りまとめたものです。
※3 建廃チップ
建設資材廃棄物をチップ化したものです。
※4 廃菌床
キノコの菌床栽培の使用済み廃培地のことです。

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 新エネルギー部 担当:森嶋、中島、原田、石川 TEL:044-520-5271­

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:坂本、中里、佐藤 TEL:044-520-5151­ E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp