本文へジャンプ

SIPフィジカルによる成果の社会実装に向け、コンソーシアムを設立へ
―2021年4月準備協議会設置、2022年度内設立、活動開始を目指す―

2021年3月30日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)

NEDOが管理法人を務め、内閣府が実施する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「フィジカル空間デジタルデータ処理基盤」は、サイバー・フィジカル・システム(CPS)による日本の質の高いさまざまな現場(フィジカル空間)の事象を容易に連携できるプラットフォーム(エッジPF)の開発・社会実装に取り組んでいます。2021年4月からその成果の社会実装を目指して、戦略委員会内にコンソーシアム設立に向けた設立準備協議会を設置します。設立準備協議会は、コンソーシアムのミッション、運営方針、活動体制などを検討する予定で、2022年度内のコンソーシアム設立、活動開始を目指します。

1.概要

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が管理法人を務め、内閣府が実施する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「フィジカル空間デジタルデータ処理基盤(以下、SIPフィジカル)※1」は、近年利用が広がっているサイバー・フィジカル・システム※2(以下、CPS)において、日本の質の高いさまざまな現場(フィジカル空間)の事象を容易に連携できるプラットフォーム(以下、エッジPF)の開発・社会実装に取り組んでいます。エッジPFはネットワークの末端(エッジ)に重点をおくことで、非構造データの扱いやリアルタイム処理といったフィジカル空間処理の開発コストを大幅に削減することが可能です。利用者の裾野を広げ、日本の中小・ベンチャー企業を含む産業界を活性化することを目指しています。

こうした中、SIPフィジカルはセンサーからシステム、アプリケーションまで一気通貫で連携できるエッジPFを普及させるため、本プロジェクト最終年度にあたる2022年度内にSIPフィジカルの参加事業者や国内外の賛同者と「エッジコンソーシアム(仮称)」を立ち上げることを計画しています。これに先立ち、まず2021年4月にエッジコンソーシアム設立準備協議会をSIPフィジカル戦略委員会※3内に設置し、コンソーシアムのミッションや運営方針、活動体制のほか、標準化推進や他プラットフォームとの連携、国際連携などを関連コンソーシアム・団体と協議し、SIPフィジカルの成果最大化を目指します(図)。

設立準備協議会には、以下の関連するコンソーシアムや企業などから参画表明を得ており、さまざまなステークホルダーとの対話を通じ、密に連携することで検討を推進します。また、関連する他の企業や団体などの積極的な参加も期待しています。

設立準備協議会への参画団体
(順不同)
  • 一般社団法人エッジプラットフォームコンソーシアム(EPFC、代表理事:益一哉)
  • 株式会社デバイス&システム・プラットフォーム開発センター(DSPC、代表取締役会長兼社長:齋藤昇三)
  • モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC、会長:安田靖彦)
  • Industrial Value Chain Initiative(IVI、理事長:西岡靖之)
  • 一般社団法人セキュアIoTプラットフォーム協議会(SIOTP協議会、理事長:辻井重男)
  • 株式会社 産学連携機構九州(九大TLO、代表取締役社長:前田真)
  • 日本OSS推進フォーラム(JOPF、理事長:黒坂肇)
  • エッジコンソーシアム設立準備協議会構成図
    図 エッジコンソーシアム設立準備協議会構成図

2.今後の予定

  • 2021年4月エッジコンソーシアム設立準備協議会設置
  • ミッション、運営方針、活動体制、標準化推進、他プラットフォームとの連携、国際連携などを議論
  • 2022年度内:エッジコンソーシアム(仮称)設立
  • 活動開始

SIPフィジカルの事業遂行と成果の社会実装を通じて、究極的には、エッジPFがエッジコンピューティング領域での標準プラットフォームとなることを目指します。これにより日本の中小・ベンチャー企業を含む産業界へのデジタルトランスフォーメーション(DX)※4の普及促進、CPSを用いたソリューションの国際競争力強化や持続的経済成長への貢献を通じて、Society 5.0※5の実現を目指します。

【注釈】

※1 SIPフィジカル
サイト内リンク 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期/フィジカル空間デジタルデータ処理基盤
※2 サイバー・フィジカル・システム
実世界で起こるさまざまな出来事を、各種センサーなどを介してITの世界に取り込み、適切に処理を行うことで、実世界をより高度に、快適に、そして便利にするシステムのことです。
※3 SIPフィジカル戦略委員会
SIPフィジカルの出口戦略等を検討するためにプロジェクト内部に設置した検討組織のことです。
※4 デジタルトランスフォーメーション(DX)
<参考:「DX推進指標」における「DX」の定義>
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することです。
※5 Society 5.0
第5期科学技術基本計画(2016年1月22日閣議決定)において、日本が目指すべき未来社会の姿として提唱された概念で、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続くものとして、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、社会課題の早期解決と新産業の創出を両立する新たな社会を指します。
※6 SIPサイバーセキュリティ
戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期/IoT社会に対応したサイバー・フィジカル・セキュリティ

3.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO IoT推進部 担当:平岡、藤野 E-mail:sip-phys@ml.nedo.go.jp

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:鈴木(美)、坂本 TEL:044-520-5151­ E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp

関連ページ