Interview

世の中に役立つ
プロジェクトへ。
技術戦略で
夢を叶えていく。

2014年に誕生した技術戦略研究センターで、ナノテクノロジーや材料の分野を担当する橋本就吾。
実現すべき将来像を思い描くとともに、技術の持つ可能性を模索しながら、新たな技術戦略を打ち出す。

橋本 就吾

HASHIMOTO Shugo

技術戦略研究センター
2012年入構
数理物質科学研究科 素粒子実験研究室

大学で加速器を用いる巨大プロジェクトの現場を経験したことから、マネジメント側に携わりたいと考えNEDOに入構。

2015年に結婚し、週末は家族と過ごすのが楽しみ。

日本の将来のための技術戦略を考えるという仕事

技術戦略研究センターは、国内外の技術動向を分析して重点分野を絞り込み、分野ごとの技術戦略とプロジェクト構想を策定する部署です。NEDOが戦略策定やプロジェクト構想まで受け持つことによって、スピーディーかつ効率的・継続的に技術をビジネスに橋渡しすることが期待されています。入構当時からプロジェクト構想などをやりたいという意識を持っていたので、実際に自分が携わることができて、とてもうれしいです。もちろん責任の大きさも感じています。
私が担当しているナノテクノロジー・材料分野では、注目技術の1つであるカーボンナノチューブの用途を例に挙げてみても、燃料電池、電線、半導体、複合材料など幅広く、ナノテクや材料の分野が関わる産業は本当に多岐にわたります。当然ながら、大学で勉強してきた専門以外のことばかりです。そこで、技術の可能性を探求し戦略立てていけるように、仕事以外の時も、ニュースをよく見るなどして情報収集をするようにしています。

10年後、20年後の人々に
必要な技術を

戦略を立てるにあたっては、文献などで情報収集する以外にも、大学の研究者など、その道のフロントランナーの方を訪問して意見交換することもしばしばあります。そうして集めた情報を分析し、必要な技術は何か、実現に当たっての課題は何かなどを考えて、戦略としてまとめていきます。未知のことなので最初は手探りですが、何も見えなかったところから戦略のあらすじとも言えるストーリーが見えてくる時というのは、最高に面白い瞬間です。また、自分の中で描いたものについて、部内でディスカッションをするうちに、様々な視点を得ることができ、戦略として洗練されていくプロセスもとても楽しいものです。
私たちが種をまいたプロジェクトが形になり、10年先や20年先に成果が花開いて、世の中が便利になり、日本が豊かになっていたら。そんな想像をしながら戦略を立てていくのは、この仕事の大きな魅力です。

常に新しいことを学び、
体験できる

最初の企画業務課では、NEDOの推進するプロジェクト全体を取りまとめる立場でした。そこで担当した仕事の1つに、NEDOが評価を受けるに当たっての資料作成の仕事がありました。組織全体としての成果をまとめるというものだったので、関係部署、関係者がとても多い仕事でした。組織の評価に関わるという重要な役割で、大変ではありましたが、やり遂げたという達成感もありました。
理系の研究室にいた私にとっては、関係者それぞれの意図をくんで調整し、最適なものをつくりあげていくという経験は初めてでした。このことを通して、NEDOの仕事は、総合的な能力が必要だと感じたので、マネジメントなどの新しい知識も積極的に学ぶようになりました。NEDOでは様々な人々や仕事と関わることができるので、これからも新しい知識や出会いを純粋に楽しんで、将来の子どもたちに誇れるものを生み出していきたいと思います。

ミライのトビラ

技術戦略研究センター

技術戦略研究センターは、センター長をはじめ、各分野で日本を代表する大学教授や研究者などを外部から招いており、活発な議論が日々交わされています。