全プロジェクトに関わるような影響力が大きい仕事をしたいという山田希美花。
法務部で「国の予算で行うNEDOの支援を最大化するためのルールとは何か」と熟考を重ね、日本の技術開発を加速させようと奮闘する。
全プロジェクトに関わるような影響力が大きい仕事をしたいという山田希美花。
法務部で「国の予算で行うNEDOの支援を最大化するためのルールとは何か」と熟考を重ね、日本の技術開発を加速させようと奮闘する。
法務部
法学部 / 2020年度入構
2020年 環境部(現在のサーキュラーエコノミー部)に配属
2023年 リスク管理統括部(現在の法務部)に異動
「私は何のためなら頑張れるだろう?」と考えたとき、東日本大震災後の計画停電や、度重なる豪雨被害が頭に。エネルギーや環境に関する問題解決のために尽力しようと思い、NEDOに入構した。趣味はチーズを食べることと野球観戦。職場の仲間と球場に行くことも。
就職活動をするときに「仕事をするって大変だろうな」と想像し、「何のためなら困難を乗り越えていけるだろうか」と考えました。そして、エネルギーの安定供給や環境問題の解決など世界中の人の役に立てる仕事なら続けられるだろう、そういう仕事をしようと決めました。
入構後すぐに、希望通り環境部に配属され、カーボンニュートラルを目指す技術開発プロジェクトの契約や検査関係の業務を担当しました。その中で、国の予算を使う以上、プロジェクトはルールに従って動いているのだと実感する一方、「ルールが少し変わるだけでプロジェクトを推進しやすくなるのに」と思う場面も経験し、ルールが事業者のプロジェクト遂行に与える影響の大きさを感じました。次第に、「事業者にとって使いやすいNEDOの制度にしたい」「全プロジェクトを対象としたルール作りに携わりたい」と考えるようになり、そうした業務を担う法務部研究契約課への異動を希望しました。
NEDOの事業は、主に契約書や交付規程といった様々なルールに基づいて進められています。現在は、NEDOと事業者の契約に関するルールを見直したり、そのルールをわかりやすくNEDO内外の皆様に伝えるためのマニュアルを作成して見直したりしています。例えば、NEDOから事業者への支払いに当たっては「事業者から発注先への支払いは事業期間終了までに完了していること」という原則がありますが、海外取引が絡むなど相応の理由で支払い完了までに時間がかかる場合は支払い期限の延長を認めています。この延長ルールを様々なケースに適用できるようにするため、2024年に支払い期限を従来の事業終了1カ月後から2カ月後に改善しました。
全プロジェクトに関係するルールを作っているので、一つのプロジェクトを担当していたときに比べ、NEDO全体への影響力が大きいことにやりがいを感じています。その一方で、予算を執行するNEDOだけでなく、支援を受ける事業者、その発注先など、プロジェクトに関わるあらゆる人たちの便益を最大化するルールが何かは簡単には判断できないので、様々な視点から検討し、熟考することが必要です。多様な関係者全員にとって、ルールやマニュアルが納得できる筋の通ったものになっているかを検討する際には、学生時代に法学部で裁判の判例を読み込んだ経験が生きているかもしれません。
事業を進めていく中で、詳細がルールには書かれておらず、NEDOのプロジェクト担当部や事業者が判断に迷う場面もあります。そういった際に、問い合わせに対して考え、担当部の判断をサポートするのも、法務部の仕事の一つです。NEDOの職員から「山田さんが質問に丁寧に答えてくれたので理解が進み、事業者にもわかりやすく説明することができた」と言われたときは、「NEDOのプロジェクト担当者、NEDOの支援を受けている事業者、双方の業務に貢献できた」と感じ、うれしくなりました。
ルールやマニュアル作りの仕事に正解はありません。誰にも正解がわからない中で、最適解を探すのですが、自分一人の力でできることは限られています。そのため、周囲の力を借りながら決断を重ねています。そういった相談力も私に求められる能力と考えて、より良いゴールを目指すために奮闘しています。
これからも多くの経験を積んで、皆から頼りにされる、NEDOのルールのエキスパートになりたいです。現場の課題感からかけ離れてしまわないように、また、様々な観点から検討して解を導けるように、プロジェクト推進の担当や他の業務も経験しながら、専門性を高めていきたいと考えています。
私は、中学校、高校、大学とそれぞれ違うクラブ活動に挑戦してきました。次々に新しいことをやりたい性分なので、就職活動をした際にも、一つの仕事をずっと続けるような職場よりもジョブローテーションを通して多様な業務を経験できるNEDOが自分には合っているだろうと考えました。
また、大学のサークルでは、新たな領域へ足を踏み入れてみることは楽しく、自分を成長させてくれるという経験もしました。未経験なのに、ビッグバンドの楽譜を自分たちの楽器編成に合わせて編曲する担当に手を挙げました。自分でいろいろ試してみたり、詳しい人に教わりながら挑戦してやり遂げたことで新たな楽しみが増えました。こうした成功体験がNEDOに入って未知の問題に遭遇したときに生きていると感じています。
NEDOでは、次々と未知の問題に遭遇し、その問題に取り組むことを通して自分が成長できていると感じます。新しい技術に触れながら、新しい世界への挑戦を楽しみたい方にはNEDOはうってつけの職場だと思います。
※所属部署、仕事内容は取材当時のものです。